映画『ハリエット』逃亡奴隷として奴隷の逃亡を助けた1人の女性ハリエット


1847年奴隷だった黒人女性ミンティは、逃亡しました。160kmの距離をたった1人で逃げた彼女はやっと自由を手にします。しかし彼女はもう一度南部に戻り家族や仲間の逃亡を手伝いました。やがて奴隷解放組織の一員となり、たくさんの奴隷を解放したミンティことハリエット・タブマン。どんな困難にも諦めずに立ち向かった彼女の人生は『ハリエット』に詰まっています。

『ハリエット』作品情報


Harriet [Blu-ray]

タイトル ハリエット(Harriet)
監督 ケイシー・レモンズ
公開 2020年6月5日
製作国 アメリカ
時間 2時間5分

Rotten Tomatoes

あらすじ

1849年、メリーランド州。

ブローダス家が所有する農園の奴隷として幼い頃から過酷な生活を強いられてきたミンティは、いつか自由の身となって家族と一緒に人間らしい生活を送ることを願っていた。

ある日、奴隷主エドワードが急死し、借金の返済に迫られたブローダス家はミンティを売ることに。

家族との永遠の別れを察知したミンティは脱走を決意し、奴隷制が廃止されたペンシルベニア州を目指して旅立つが……。

(出典:https://eiga.com/movie/92132/)

奴隷制度

『ハリエット』の主人公ミンティが暮らしていたのは、メリーランド州です。

メリーランドが南部で奴隷州です。
奴隷の両親の元に生まれたのがミンティでした。

しかしミンティの父親は自由黒人で夫も自由黒人でした。
多くの黒人が奴隷としてアメリカに連れてこられましたが、主人によって解放されたり奴隷ではなく自ら仕事のためにアメリカにやってきた黒人もいました。

ミンティの父親は夫は主人によって解放された自由黒人でした。
彼らは奴隷とは違いますが、南部の州では行動を制限されていて白人とは同等ではありませんでした。
自由黒人と奴隷の間に生まれた子供は、主人の所有物になるのでミンティは母親の主人であるブローダスの奴隷だったのです。

同じ頃北部の州では奴隷制度は廃止されていました。
なので、のちにミンティが出会うことになるウィリアムやマリーは自由黒人です。

彼らは南部の自由黒人と違い、ほとんどが白人と同じような生活を送ることができていました。
もともと奴隷ではない彼らは、生まれたときから自由なのです。

同じ自由黒人でも南部と北部では大きく違ったのです。

地下鉄道

南部のメリーランド州から逃げ出したミンティは、北部のペンシルベニア州フィラデルフィアに向かいます。

アメリカの独立宣言がなされた都市フィラデルフィア。
フィラデルフィアには奴隷制度反対運動の団体があり、ミンティはそこへ向かいました。

そしてやがて彼女自身も奴隷解放を手助けする組織「地下鉄道」に参加しました。
彼らは奴隷が南部の奴隷州から北部に逃亡するのを助けていました。

1850年に逃亡奴隷法が制定されます。
これは奴隷州から逃亡した逃亡奴隷の返還を定めています。
また奴隷の逃亡を助けたものも処罰されてしまいます。

しかし逃亡奴隷法が制定されても、ハリエットは奴隷の逃亡を助けました。
そして奴隷達をカナダへ逃亡させたのでした。

20ドル紙幣

多くの奴隷の逃亡を手助けしたハリエットは、1861年から始まった南北戦争では北軍のスパイとして活動しました。

また黒人の兵士を率いて南部の奴隷解放のために戦いました。

そんな彼女の功績が称えられ、アフリカ系アメリカ人として初めてアメリカ紙幣に肖像画採用されることになりました。

オバマ大統領の時代に決まり、2020年に20ドル紙幣に採用されるはずでした。
しかしトランプ大統領になり現在、新紙幣については話がストップしています。

2028年まで延期されると発表されていました。

多くの黒人奴隷の解放を助けたハリエット・タブマン。

彼女は「あなたの居場所を用意します」と言ってこの世をさりました。
最後まで多くの黒人のために戦い続けた女性なのです。

まとめ

黒人奴隷を助けるために、立ち上がった1人の女性ハリエット・タブマン。

彼女の人生を描いた『ハリエット』では、南北戦争前の南部と北部の黒人の生活の差が浮き彫りになります。

自ら逃亡し自由を手に入れたハリエット。

いつも諦めずに戦った彼女は、黒人奴隷にとって希望の光でした。