映画『ドント・ブリーズ』街に残り続ける老人vs街から出ていきたい女の子

デトロイトに住む盲目の退役軍人。彼の家に強盗に入った若者が見たのは、凶暴な盲目の退役軍人の隠された秘密でした。娘への異常な想いにより狂ってしまった老人の恐怖が描かれいるのが『ドント・ブリーズ』です。映画の舞台がデトロイトということが、『ドント・ブリーズ』を紐解くキーワードの1つです。

目次

『ドント・ブリーズ』作品情報


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タイトル ドント・ブリーズ( Don’t Breathe)
監督 フェデ・アルバレス
公開 2016年12月16日
製作国 アメリカ
時間 1時間28分

Rotten Tomatoes

あらすじ

(引用:MIHOシネマ

荒廃した都市デトロイト

映画『ドント・ブリーズ』の舞台はデトロイト。
主人公の女の子ロッキーはこの街から早く出て行きたいと思っていました。

母親との暮らしが嫌なことと、若者にとって希望のない街デトロイトが嫌だったのです。

彼女たちが強盗に入った盲目の退役軍人の家はデトロイトの過疎地域にある家でし。
周りは誰も住んでいません。
全部空き家でした。

昔は自動車産業で栄えていたデトロイトも、アメリカの自動車会社が経営危機に陥った頃から街は荒れ始めました。

人口が減り街はゴーストタウンになっていきました。
この地域に住んでいた人は郊外に移り住み、デトロイトの中心は空き家だらけになったのです。

そんな過疎化した地域に住んでいたのが盲目の老人でした。
家の中で銃を撃っても誰も気がつきません。
映画の中では4グロックほど空き家だということになっていましす。

彼らが無事にこの家から脱出するためには、自分たちで助けを呼ぶしかないのです。

『ドント・ブリーズ』ではデトロイトの現状を見ることができます。

娘への異常な愛情

盲目の老人が家の中に隠していたのは、大金だけではありませんでした。
彼は女性を監禁していたのです。

その女性は娘を車で轢いた犯人です。
大切な娘を奪われてしまい、人生が一変した老人。

娘を失ったことで狂ってしまった老人は、監禁した女性に自分の子供を産ませようとしていました。

娘を失ったので、新たな娘を手に入れようとしていました。
もはやそれは異常でしかありません。

主人公のロッキーも出ていった父を今も思い続ける女の子でしたが、老人の娘への想いはもはや狂気となっていました。

周りは空き家だらけですから、この家に女性を監禁しても誰も気がつかないでしょう。
ロッキーは老人に捕まり道路を引きずられますが、周りは誰もいません。

デトロイトの荒廃した街のように、老人も娘を失い心が荒廃してしまいました。

そんな老人の家からたった1人脱出できたロッキー。
それは彼女のこの街を出たいという想いが強かったからかもしれません。

娘を失い街の残り続ける老人、父を失い街から出て行こうとするロッキー。
その戦いは出て行こうとするロッキーの勝利に終わりました。

まとめ

過疎地域に残り続けていた老人の恐怖を描いた『ドント・ブリーズ』。

荒廃した場所に残り続ける荒廃した心を持った老人と、荒廃した場所から脱出し新たな希望を求める女の子の戦いが描かれていました。

舞台となったデトロイトという都市が、彼らの人生に大きく関係しています。

そこに残るかそれとも出て行くか、それが運命の分かれ道でした。

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