映画『タリーと私の秘密の時間』マーロとイマジナリーフレンドの自己セラピー

子育てに疲れたマーロの前に現れたタリー。彼女はマーロが作り出したイマジナリーフレンドでした。26歳の自分と向き合うことで今の自分と向き合ったマーロ。タリーがマーロの心を癒した言葉の数々。ここでは『タリーと私の秘密の時間』に登場いたタリーの癒しの言葉を調べてみたいと思います。

目次

『タリーと私の秘密の時間』作品情報


タリーと私の秘密の時間 セルBD [Blu-ray]

タイトル タリーと私の秘密の時間(Tully)
監督 ジェイソン・ライトマン
公開 2018年8月17日
製作国 アメリカ
時間 1時間35分

Rotten Tomatoes

あらすじ

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2人の幼い子どもの育児に追われるマーロだったが、お腹の中にはもうすぐ生まれてくる3人目の赤ちゃんが。

それでも夫のドリューは優しい言葉をかけるだけで、家事も育児もマーロ任せ。

元来が真面目で完璧主義のマーロはたった一人で頑張ってきたが、それも3人目が生まれてついに限界に。

抵抗を感じながらも、裕福な兄クレイグに紹介された夜専門のベビーシッターを頼ることを決断する。やって来たのは、意外にも若くて美しい女性タリー。

しかし見た目の印象とは裏腹に、その仕事ぶりは完璧。

そんなタリーのおかげで肉体的にも精神的にもゆとりを取り戻していくマーロだったが…。

(出典:https://www.allcinema.net/cinema/364337)

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イマジナリーフレンド:タリー

肉体的にも精神的にも限界のマーロの元にやってきた若い女性タリー。
彼女はマーロが雇ったナイトシッターでしたが、本当はマーロが想像した人物です。

タリーはマーロのイマジナリーフレンドでした。
しかもさ俺は26歳の自分です。

若い頃の自分と向き合うことで逃げ出したくなる現実と向き合い始めたマーロ。
タリーはマーロにどんな言葉をかけたのでしょうか?

「あなたを助けにきたわ」

人に頼るのに慣れていないマーロに対して、タリーはすぐに「あなたを助けにきたわ」と言います。

何でも1人でやろうとするマーロにはこんな言葉をかけてくれる人はいませんでした。
夫のドリューはマーロに優しく接してくれますが助けようとはしてくれません。

兄夫婦もマーロのことを心配していますが、「手伝う」「助ける」なんて言葉はかけてくれませんでした。

マーロ自身も求めていないようでしたが、本当は心の奥でこの言葉を待ちわびていたのでしょう。

だからタリーや家にやってくるなりすぐに「あなたを助けにきた」と言います。
この言葉で警戒心も強かったマーロの心は溶けて、タリーを家に入れました。
そしてマーロとタリーの二人だけの時間がスタートしたのです。

「明日は別人よ」

タリーに子供を預けて2階に上がろうとするマーロに「ミアにキスしてあげて、明日は別人だから」と言います。

不思議がるマーロでしたが、それは「日々成長して、明日は今日とは違っている」ってきょという意味でした。
そしてそれは赤ちゃんのミアのことでもありながら全ての人間に当てはまることでした。

マーロは自分が歳を取り若くなくなったことを悲観しています。
子供を3人産み体形も崩れてしまいました。
娘には「ママその体どうしたの」と言われるほどです。

若い頃のままがよかったと思っているマーロにタリーは、「成長する」ことを受け入れて欲しいと思ってたのです。
歳をとることは成長なのです。

それを分かっていながら「それが嫌だ」と受け入れられないのがマーロだったのです。

「そもそもの夢は?」

自分のことを空っぽだと思っているマーロ。
そんな彼女に対してタリーは「そもそもの夢は?」とマーロの夢を聞きます。

その時マーリが答えたのは、「叶わなかった夢があるなら世界に怒れるけど、自分に対して怒っている」と答えました。

これは自分が夢を叶えたことです。
それなのに若い頃思い描いていた現実と違うことで戸惑っている自分、逃げ出しそうになっている自分に対してマーロは怒っていたのです。

タリーの言葉によって心の声を始めて口にしたマーロ。
自分の本心をきちんと受け入れることができるようになっていました。

ラストではそんなマーロに対してタリーは「夢を叶えたでしょ」と言います。
継母が3人もいたマーロにとって幸せな家庭を築くことは夢でした。
マーロはそんな生活を手に入れていたのに、大切なものを失いかけていたのです。

タリーによってマーロは「愛」思い出したのです。
それは夫への愛・子供への愛でした。

再生しない細胞もある

タリーは人間は生まれた時から細胞分裂と再生を繰り返していると言います。
するとマーロは「元の細胞がなければ私は別人ね」と答えました。

しかしタリーは「再生しない細胞もある」とマーロに教えます。
それは成長して少しずつ変わっていくけど、昔のままの自分もいるという意味でした。

26歳の自分と今の自分が別人のように感じていて、若い頃に戻りたいと思ってるマーロに別人になったのではなくて、昔の自分も体の中に残っていることを教えました。

まとめ

タリーのおかげでマーロは危機を脱しました。
死にかけてしまいますが、それによって新たに生まれ変わったマーロ。

過去の自分を捨てて自分を受け入れた新たなマーロになりました。
やっと26歳の自分と決別することができたのです。

自分が求めていた「愛」を手にしていたことに気がついたマーロは、ここから第2の人生をスタートさせるのです。

 

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