映画『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』あらじと感想 頑固な男の変化と前進


朝鮮戦争やベトナム戦を経験した海兵隊員のハイウェイは、歳を重ねても戦地での戦いを望むほど、普通に過ごすことができません。念願叶い第二偵察小隊に復帰することができたハイウェイを待っていたのは、ぬるく甘やかされた若い海兵隊員たちでした。

『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』作品情報

タイトル ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場 (Heartbreak Ridge)
監督 クリント・イーストウッド
公開 1987年1月17日
製作国 アメリカ
時間 2時間10分

Rotten Tomatoes

『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』あらすじ


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クセ者ぞろいの海兵隊部隊に古参の鬼軍曹が帰って来た。

厳しい訓練の続く中、最初は敵意を抱いていた若年兵士たちにやがて軍曹との連帯感が生まれるが、遂に実戦経験のない彼らにグレナダへの出撃命令が下る。

(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=17548)

鬼軍曹vs遊び感覚の海兵隊員

出典:IMDb

ぬるい訓練によって遊び感覚でいた海兵隊員達の前に現れたのは、鬼軍曹ハイウェイです。

彼は朝鮮戦争で名誉勲章を受賞した海兵隊員で、歳をとってもなお戦地で任務につきたいと思っていました。

その思いが家族との隔たりになってしましたが、彼は海兵隊員であることに命をかけていたのでした。

彼が望んだ復帰が叶いますが、彼が復帰した隊の海兵隊員達は前任者のゆるさから、遊び感覚の隊員が揃った部隊でした。
越人初日から鬼軍曹ぶりを見せつけるハイウェイ。

隊員たちは不満を募らせながらも彼の厳しい訓練を受けるしかなかったのでした。

上司である大隊長からも目をつけられているハイウェイ。
しかし彼は自分の経験値を元に命令を無視して隊員達を鍛えて抜いていきます。

最初はぶつかり合っていたハイウェイと隊員達。
どんなときも厳しいハイウェイでしたが、隊員を守ろうとする姿や優しさを見た彼らは次第にハイウェイに従うようになりました

軍曹と隊員の信頼が生まれた時、初めて彼らに出動命令が下ります。
彼らが向かったのはカリブ海に浮かぶ島グレダナでした。
そこに取り残されたアメリカ市民を救い出すのが彼らのミッションです。

グレダナ侵攻

出典:IMDb

ハイウェイの隊が取り残されたアメリカ市民を助けに向かったのはグレダナという島でした。

1983年グレダナでクーデターが起こります。
独裁政権だった政府を倒し新たに政府を樹立したビショップ首相が暗殺されてしまいました。

アメリカはグレダナにいるアメリカ市民を助けるためにグレダナに侵攻しました。
ハイウェイ達はこのミッションでグレダナに向かったのです。

ハイウェイ達が倒した敵はキューバ軍でした。
ビショップ政権はキューバとの親交を深めていたこともあり、キューバ軍はグレダナ軍とともにアメリカ海兵隊と戦ったのでした。

物語はフィクションですが、グレダナ侵攻は歴史的事実であり、またジョンソンがハイウェイに指示されてブルトーザーで敵陣に向かっていったのは実際にあった出来事を元にしています。

ハイウェイの変化

出典:IMDb

戦争に行くことだけが生きがいだったハイウェイは妻と別れてしまいます。
今でも妻への思いを忘れることができないハイウェイは、復帰と同時に妻と再会します。

ハイウェイはの方はもう一度やり直したいという気持ちがあったのですが、元妻はいきなり荒わた彼に怒りをあらわにします。

戦争のことばかりで残される自分のことを考えていなかったハイウェイに、当時の思いを全てぶつけたのです。
この時、初めてハイウェイは残される側の家族の君とを知ることになったのです

グレダナのミッションが無事終了し、隊員達の成長を感じたハイウェイ。
この時キューバ産の葉巻を吸いながら、自分の任務の終了を感じていました。

アメリカに戻ったハイウェイは退役することを決め、妻ともう一度やりなおす人生を選んだのでした。

まとめ

戦争に取り憑かれていた男が、若者達との信頼を深めて行くうちに頑なだった心が溶けて行く様子を描いた『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』。

鬼軍曹と隊員の絆が生まれる物語でもありますが、自分の老いを認めることができなかった1人の男の変化の物語でもありました。

頑なで頑固な男が変化を受け入れそして次のステージに進む物語は、同じような境遇の人たちを後押しする作品になっています。

変わることに恐怖を覚えている人に、勇気を与え変わるきっかけを与えてくれる映画です。

イーストウッドの得意な頑固親父が十分に発揮されている映画でもありました。