アンディに1番可愛がられていたウッディ。しかしおもちゃの世界に新たにやってきたのは最新の装備を備えてバズ・ライトイヤーでした。1番の座を奪われ嫉妬に狂ってしまったウッディと自分をおもちゃだと思っていないバズ・ライトイヤー。現実に直面した2人が見せた行動とは?
『トイ・ストーリー』作品情報
タイトル | トイ・ストーリー(Toy Story) |
監督 | ジョン・ラセター |
公開 | 1996年3月23日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間21分 |
Rotten Tomatoes
『トイ・ストーリー』あらすじ
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カウボーイ人形のウッディは、アンディの一番のお気に入り。
ところが、アンディの誕生日に最新式のスペース・レンジャー、バズ・ライトイヤーが現れて、ウッディの主役の座が奪われそうに。
張り合うウッディとバズは、ひょんなことからオモチャいじめが趣味の少年シドに捕まってしまい、大ピンチ!
(出典:https://www.disney.co.jp/studio/animation/0204.html)
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ウッディの恐れていたことは?
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アンディに1番可愛がられていたカウボーイの警察官ウッディ。
毎日アンディと一緒に過ごし、ウッディのベッドで一緒に寝ています。
アンディのお気に入りとしてアンディのおもちゃのリーダー的存在でもあるウッディは、みんなのまとめ役として他のおもちゃからも尊敬されていました。
毎年誕生日やクリスマスになると新しいおもちゃ仲間が増えます。
他のおもちゃはどんなおもちゃが来るのかドキドキしていますが、ウッディはどんなおもちゃがきても自分が1番だと思っているのでそれほど心配していません。
しかしそんなウッディ達おもちゃの元へやってきた新しい仲間は、ウッディにはない最新の背負うびを兼ね備えたスペースヒーローのバズ・ライトイヤーでした。
おもちゃ仲間はバズ・ライトイヤーの最新装備に驚きを隠せません。
ウッディはそんなバズ・ライトイヤーを少しだけ羨ましく思っていましたが、アンディまでもがバズ・ライトイヤーに夢中になってしまうと状況は一変してしまいました。
自分の場所がバズ・ライトイヤーに奪われてしまったウッディは、露骨にバズ・ライトイヤーに嫉妬するようになってしまったのです。
ウッディは自分がアンディの1番でなくなったことにショックを受けてしまいますが、それ以外にも実は彼が恐れていたことがあったのです。
それは自分がアンディを喜ばせることができなくなってしまったということでした。
おもちゃとしての自覚があるウッディは、おもちゃの役目を充分理解しています。
アンディを楽しませることが自分の役割だと。
しかしウッディは古いカウボーイ人形なので、バズ・ライトイヤーみたいな最新の装備はありません。
どんなに頑張ってもバズ・ライトイヤーのようにアンディを喜ばせることができないことがショックだったのです。
ウッディは自分の居場所が奪われることよりも、自分がアンディを楽しませることができなくなってしまうことを認めたくなかったのです。
バズの人気よりもバズの能力に嫉妬していたのでした。
そしてまた自分のおもちゃとしての役目を理解していないバズ・ライトイヤーにもイライラしてしまうのです。
自分の能力よりもさらに才能を持った人物が現れ自分の能力の限界を知った時、ウッディは自分の居場所を失う恐怖を感じました。
そしてそれは私たちも同じです。
おもちゃの世界を自分の職場などに置き換えると、ウッディの感じた今日ヒュを痛いほど理解できるのかもしれません。
バズ・ライトイヤーの役目とは?
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ウッディは自分がおもちゃであり自分の役割をきちんと理解していましたが、バズ・ライトイヤーは自分の役割を全く理解していません。
それどころか自分がおもちゃだとは思っておらず、本物のバズ・ライトイヤーだと思っています。
自分の役目は「宇宙を救うこと」だと思っています。
だから全くウッディとは噛み合わないのでした。
ミッション中に地球に不時着してしまったと思い込んでいるバズ・ライトイヤーは、自分の惑星に帰ることが目的なのです。
ウッディはそんなバズ・ライトイヤーを見ながらイライラしていましたが、バズ・ライトイヤーもついに現実を知ってしまうときがやってきました。
たまたまCMを見てしまったバズ・ライトイヤーは自分がおもちゃだと知ってしまったのです。
「宇宙を救うこと」を生きがいにしていたバズ・ライトイヤーにとってはとてもショックでした。
空を飛ぶこともできない自分を見て、バズ・ライトイヤーは自暴自棄になってしまいました。
そんな中でバズ・ライトイヤーはアンディを楽しませることができないことを嘆いているウッディの姿を見ます。
そしてそれと同時に自分の足の裏に書かれた「アンディ」という名前。
この時初めてバズ・ライトイヤーは自分の立場を理解し、自分の役割を全うすことを決めたのです。
アンディのおもちゃとして、おもちゃの人生を生きることにしたのです。
そしてこの時バズ・ライトイヤーとウッディは熱い友情でむずばれたのです。
自分が思っていたことと自分の役目が違った時、バズ・ライトイヤーはショックのあまり放心状態になりました。
バズ・ライトイヤーが自分の気持ちを整理して自分の役目を理解できたのは、自分の役割に誇りを持って生きているウッディを見たからかもしれません。
だからウッディとともにアンディの元に帰ろうと必死になったのです。
まとめ
可愛いおもちゃの世界を描いた『トイ・ストーリー』。
ピクサーの初の長編アニメーションとして作られた『トイ・ストーリー』によって華麗なるピクサーの歴史は始まりました。
単なる子供向が喜ぶ可愛く面白い映画ではなく大人にとっては十分に考えさせられる内容になっていて、本当の意味で子供から大人まで楽しめる映画で世界中で大ヒットしました。
自分の能力の限界を知った時、そして自分の本当の役目を知った時、私たちは何を考えどう行動するのでしょうか?
そのヒントが『トイ・ストーリー』には隠されていたような気がします。