映画『ゴールデン・リバー』内容と感想 シスターズ兄弟の人生を見直す旅路


1851年のオレゴン準州。凄腕の殺し屋シスターズ兄弟。彼らは提督から盗人ウォームを捕まえる以来を受ける。金を見つけるためにサンフランシスコへ向かったウォームを追いかける兄弟でしたが、その旅で彼らは自分たちの人生を振り返ることになったのです。

『ゴールデン・リバー』作品情報

タイトル ゴールデン・リバー(The Sisters Brothers)
監督 ジャック・オーディアール
公開 2019年7月5日
製作国 アメリカ/フランス/ルーマニア/スペイン
時間 2時間2分

Rotten Tomatoes

『ゴールデン・リバー』あらすじ

時はゴールドラッシュ、アメリカはオレゴンのとある町に、最強と恐れられる殺し屋兄弟がいた。

彼らは一帯を仕切る権力者からの依頼で、仕事仲間の連絡係と共に、黄金を見分ける化学式を発見した化学者を追いかける。

だが、黄金に魅せられた4人は、立場を超えて手を結ぶことにする。黄金を元手に暴力や貧富の差のない理想の社会を作りたい化学者、そんな彼の夢に心酔する連絡係、普通の平穏な暮らしに憧れる兄、裏社会でのし上がりたい弟─それぞれの思惑を抱きながら、遂に黄金を手に入れる4人。

その時、彼ら自身も知らなかった本当の欲望があふれ出す──。

(出典:https://gaga.ne.jp/goldenriver/)


カリフォルニア・ゴールドラッシュ

『ゴールデン・リバー』の舞台は1851年。
シスターズ兄弟が殺し屋として雇われていた提督がいたのはオレゴン準州です。

オレゴン準州とはオレゴン州になる前の時代1848年〜1859年の間に存在していた準州です。

提督からの仕事は、カリフォルニアに向かったウォームを捕まえることでした。
ウォームはなぜカリフォルニアに向かったのか?
それはこの時代は多くの人が金の発掘のためにカリフォルニアを目指していました。
カリフォルニア・ゴルドラッシュと呼ばれていた時代です。

1848年にカリフォルニアで金が発見されたというニュースがアメリカ全土に広がります。
そしてこのニュースを聞いた人たちが続々と一攫千金を目指して、カリフォルニアに集まっていたのでした。

1849年にカリフォルニアに到着した人が多く、49年に着いた人達を「49ers」と呼びます。
映画の舞台は51年ですので少し遅いですが、まだまだゴールドラッシュは続いていました。

映画の中ではウォームは化学を使って金を発掘する画期的な方法を見出したために提督から追われる立場となっています。
そしてまた彼を追いかけていたモリスやシスターズ兄弟もウォームの話を聞き、彼の話に虜になってしまったのでした。

シスターズ兄弟

日本語のタイトルは『ゴールデン・リバー』ですが、原題は『The Sisters Brothers』でこの映画はシスターズ兄弟の物語です。

ゴールドラッシュの一攫千金の話でもなく西部劇の殺し屋の話でもなく、シスターズ兄弟が旅を通して自分の人生を見つめ直す物語のです。

兄弟にとって不幸の始まりだった父親の存在。
父親の存在が二人の将来を決めてしまったのです。
凶暴な父の血が流れている二人は、殺し屋となり名を挙げます。
しかしその状況に兄のイーライは満足していませんでした。
もう足を洗いたいと思っていたのです。

一方破天荒な弟チャーリー。
彼はお酒に溺れた日々を送っていて殺し屋が転職だと感じています。
血親譲りの凶暴な性格ゆえに度々面倒を起こします。
そんな弟の世話をしているのが、兄イーライなのです。

兄イーライはウォームを追いかけながら、この仕事が終われば辞めようと考えていました。
チャーリーはもちろんそんなことは考えていませんでしたが、自分の私利私慾が巻き起こした事故により手を失ってしまいます。
そしてそこから彼もまた人生を見直すようになったのでした。

広大な土地を自然と戦いながら、また追っ手と戦いながら旅を続けるシスターズ兄弟
旅を通して自分を見直し、そして生まれ変わるロードムービー的な要素が込められている物語もあるのです。

感想

『ゴールデン・リバー』の日本語の公式サイトには「決して手を組ムベキではなかった4人の一攫千金ウェスタン・サスペンス」と掲載せれていますが、私は人生をロードムービーだと感じました。

サンフランシスコまで何日もかけて旅を続けるシスターズ兄弟。
道中で病気になったり喧嘩したちしながら、人生について考え直す旅です。
特に兄は殺し屋の人生を辞めたいと考えていました。

弟は兄とは違い、旅の前半は全く何も考えずにやりたい放題です。
しかし一攫千金を狙い手を失った事で、弟も人生を見直し始めたのでした。

自分たちの人生をやり直すことを決めた兄弟が、最終的に母親のいる家に帰るまでの物語が『ゴールデン・リバー』です。

「途中垣間見えるサスペンス要素はメインでないのでは?」と私は感じました。