映画『パディントン』あらすじと感想 可愛い熊の子供向け映画ではなかった

ペルーの森からロンドンにやってきた熊のパディントン。可愛いパディントンに癒される映画ですが、大人も笑える内容でさらに「よそ者」というキーワードには深い意味が込められている映画です。

目次

『パディントン』作品情報

タイトル パディントン(Paddington)
監督 ポール・キング
公開 2016年1月15日
製作国 イギリス
時間 1時間35分

Rotten Tomatoes

『パディントン』あらすじ


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(引用:MIHOシネマ

可愛い熊の物語だけではなかった『パディントン』


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イギリス国民に愛されている熊のパディントン。
1958年にマイケル・ボンドにより書かれた『くまのパディントン』
イギリスの子供たちに愛され続け。大人気シリーズとなりました。

イギリス愛される児童文学書となったシリーズを映画にしたのが『パディントン』です。
その愛くるしさから可愛い熊の物語だと思いがちですが、『パディントン』は決して子供向けの映画ではありませんでした。

子供から大人まで楽しめる内容になっていて、特に大人たちへは深いメッセージが込められていました。

守るべきものができた時


クマのパディントン

ロンドンにやってきたパディントンは、ブラウン一家に助けられます。
しかしパディントンを歓迎していたのは、家族全員でがありませんでした。
特に父親のブラウン氏はパディントンのことをよく思っていません。

息子はそんな父親を石頭というほどです。
でもそれは家族を守るということを1番にした父親の姿でもあったのです。

昔は自由を求めて行きていたブラウン氏も子供ができると保守的になってしまいました。
そんな父親を子供たちは頑固だと思っていますが、ブラウン氏は父親としての責任を全うしようとしていただけだったのです。

確かにブラウン氏はきっちりしすぎていて全てを数字で表すほど安全第一な人でしたが、それは家族を愛していたからこそです。

過保護になりすぎているブラウン氏ですが、パディントンによってその壁を壊します。
パディントンを守るために挑戦することを選んだのです。

パディントンのためなら女装もしたブラウン氏。
心の奥には昔の気持ちが残っていました。

それをパディントンが引き出してくれたのです。

家族ができた時に保守的になることは当たり前です。
それでも少しだけ自由になることも必要だと、大人に向けてのメッセージのようにも思えました。

「よそ者」に込められた意味


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ペルーの森からロンドンを目指したパディントン。
パディントンを送り出す時おばさんは「よそ者に優しい国のはず」と言います。
しかし実際にパディントンがついたロンドンは、パディントンが重い描く優しい土地ではありませんでした。

ロンドンいに着いたパディントンに居場所はなかったのです。

この時代にこの映画が作られたことを思うと、この「よそ者」は移民と重なってしまいます。
パディントンは他の国からロンドンにやってきた移民だったのです。

実際にイギリスは移民を受け入れています。
そのことでEU離脱という自体にまで発展してしまいました。

『パディントン』が作られた時代からどうしても、そのことを考えないわけにはいけません。

挨拶もしてくれない冷たい街と感じたパディントン。
ロンドンに住む人たちは「よそ者」に優しくなかったのです。

さらにブラウン家の娘ジュディは最初パディントンに優しくありませんでした。
それはパディントンと親しくすることで、学校で変わり者だと思われるのが嫌だったのです。
ジュディの態度も今の社会でよく見かける態度です。
ジュディは自分の過ちに気がつき、パディントンを受け入れますがジュディのようになれる人も少ないのかもしれません。

子供の物語に今の世界で起きている問題を提起した『パディントン』。
きっと大人はこの映画を通して深く考えさせられるはずです。

まとめ

可愛い熊のパディントンがロンドンにやってくるところから始まる『パディントン』。

モコモコでフワフワのパディントンに癒されること間違いありませんが、映画はそれ以上に深い作品になっていました。

世界的な問題に踏み込み、さらに大人としての立場にも切り込んだ映画です。

パディントンにほっこりし笑いもたくさんある物語ですが、映画を見終わった後に心に深く残る作品でした。

 

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