市川雷蔵演じる眠狂四郎の2作目となる『眠狂四郎勝負』。年貢と凶作で貧しい農民を守る勘定奉行。そのために命を狙われる勘定奉行を守る狂四郎。正義のために戦う2人の武士の物語が描かれています。
『眠狂四郎勝負』作品情報
タイトル | 眠狂四郎勝負 |
監督 | 三隅研次 |
公開 | 1964年1月9日 |
製作国 | 日本 |
時間 | 1時間23分 |
『眠狂四郎勝負』あらすじ
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正月の神社の境内で、狂四郎は正義感の強い老武士と知り合う。
居酒屋から出た老武士が刺客の襲われたことから、狂四郎は老人が勘定奉行の朝比奈伊織であることを知る。
財政緊縮のため化粧料を廃止された将軍の息女・高姫や豪商との黒い関係を粛清されそうな勢力が、伊織を亡き者にしようとしていたのだ。
翌日から狂四郎は伊織の護衛を買って出るが……。
(出典:https://streaming.yahoo.co.jp/c/y/00998/v00064/v0000000000000000069/)
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弱者の味方勘定奉行朝比奈伊織
江戸の勘定奉行朝比奈伊織。
お金持ちの貧乏人の差が激しいことに嘆いていました。
それでも農民を救おうと奮闘する朝比奈伊織は、侍たちにとっては苦しくなる条例を定めます。
農民たちは年貢や凶作で厳しい生活を送っているので、そんな農民たちをなんとか助けようとしていたのです。
しかしそのことによって朝比奈伊織が命を狙われてしまいます。
特に高姫の化粧料を廃止したことで高姫にも恨まれてしました。
朝比奈伊織がいなくなれば今まで通りの生活が送れるようになるので、浪人を雇い朝比奈伊織の命を奪おうとします。
朝比奈伊織が命を狙われていることを知った眠狂四郎は、頼まれていませんが彼を守るために用心棒となったのです。
正義に心打たれた狂四郎
弱者を守ろうとしている朝比奈伊織が命を狙われていることを知った狂四郎。
彼の命を狙う話を聞き彼を守ろうと決めます。
朝比奈伊織は頼んでいないので守らなくていいと言いますが、狂四郎が「勝手にやっていることだ」と言って朝比奈伊織の近くに常にいました。
異国のキリシタンの男性と結婚した采女は捕まっている夫を助けるために、朝比奈伊織と狂四郎を倒そうと5人の浪人を雇います。
采女が利用されていることを知った狂四郎はさらなる怒りを覚えていたのでした。
朝比奈伊織と狂四郎を同時に始末しようとする役人たちは罠を仕掛けます。
狂四郎は罠と知りながらもその誘いに乗りました。
役人は狂四郎に真剣で勝負させますが、その時に刀に細工をしていました。
しかし優れた剣術の狂四郎は刀を握っただけでその罠を見抜きます。
そして見事に仕掛けを見破り、役人の思うようにはいかないようにしたのでした。
頼まれてもいないのに何度も朝比奈伊織を助ける狂四郎。
それは朝比奈伊織の正義感に心を打たれたからでした。
狂四郎も正義感の強い人間でう。
朝比奈伊織と狂四郎は考え方が違うけれども、弱者を守ろうとする心を持っていたのでした。
弱いものを助けるようと行動するのは二人とも同じだったのです。
まとめ
今回も円月殺法で次々と敵を倒した狂四郎。
刀を持った姿はとても美しく色っぽくもあります。
1匹狼で人を切ることあったても、それは弱い人間を守るためでした。
農民を守るためにひたすら戦い続けた朝比奈伊織。
そして朝比奈伊織を守り続けた狂四郎。
江戸の町で起きていることは現代と同じだなと感じてしまいました。