映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』あらすじと解説 戦争を終わらせた天才数学者の孤独


第2次世界大戦中ドイツの暗号を解読したアラン・チューリング。彼の功績は50年以上に渡って機密事項扱いで隠され続けていました。天才数学者がどのようして暗号を解読するに至ったのか?それはアランの抱える秘密が関係していたのでした。

 

『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』作品情報

タイトル イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(The Imitation Game)
監督 モルテン・ティルドゥム
公開 2015年3月13日
製作国 アメリカ
時間 1時間54分

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『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』あらすじ


イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 [Blu-ray]

1939年。

ドイツ軍と戦う連合軍にとって、敵の暗号機“エニグマ”の解読は勝利のために欠かせない最重要課題だった。

しかしエニグマは、天文学的な組み合わせパターンを有しており、解読は事実上不可能といわれる史上最強の暗号機だった。

そんな中、イギリスではMI6のもとにチェスのチャンピオンをはじめ様々な分野の精鋭が集められ、解読チームが組織される。

その中に天才数学者アラン・チューリングの姿もあった。

しかし彼は、共同作業に加わろうとせず、勝手に奇妙なマシンを作り始めてしまう。

次第に孤立を深めていくチューリングだったが、クロスワードパズルの天才ジョーンがチームに加わると、彼女がチューリングの良き理解者となり、周囲との溝を埋めていく。

やがて解読チームはまとまりを見せ始め、エニグマ解読まであと一歩のところまで迫っていくチューリングだったが…。

(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350926)

アラン・チューリング

第2次世界大戦中にドイツ軍が使用していた暗号通信機エニグマ
毎日新しい情報が通信されていました。
通信は傍受できてもその暗号のために、内容までは理解できなかったのです。

そこでイギリス政府は優秀な学者を集めて暗号解読に挑みます。
その1人がケンブリッジ大学の数学者アラン・チューリーングだったのです。

天才的な頭脳を持ち合わせるアランでしたが、天才ゆえの孤独を味わっていました。
幼い頃からいじめにない、人とのコミュニケーションの方法が分からないのでした。

アランと一緒に仕事をした仲間たちは彼のことをモンスターと呼ぶほどです。

暗号を解くためなら人の気持ちなどは関係ないアラン。
他の人には彼が冷徹に見えていました。

しかし彼を苦しめていたのは天才ゆえの孤独ではありませんでした。
彼には隠し続けていた秘密があったのです。
その秘密がまた彼を孤独にしてしまっていたのでした。

アランを苦しめた英国法

当時のイギリスはは英国法により同性愛は禁止されていました。
同性愛者はわいせつ罪として逮捕されてしまっていたのでした。

アラン・チューリングの隠し続けた秘密。
彼は同性愛者だったのです。
幼い頃に友人に恋をしたアラン。
彼はその頃から男の人に恋心を抱くようになっていました。

その時の相手の名前はクリストファー。
アランは暗号を解読するマシーンに「クリストファー」と名付け日々そもマシーンと一緒に過ごしていました。
彼の持つ愛情全てをクリストファーに捧げるアラン。
暗号解読という彼の愛する仕事と幼い頃恋をしたクリストファーを重ね合わせたアランの姿が切ないほどに描かれています。

同僚や婚約者なアランの秘密に気がついていましたが、秘密を守り続けてくれていました。

エニグマの解読に成功し戦争は終結しますが、その後もアランの苦悩は続きます。
クリストファーと離れたくないアラン。

しかし彼はわいせつ罪で捕まってしまいました。
刑務所に行くことを拒んだ彼はホルモン療法を受けることになります。
1年もホルモン治療を続けたアラン。
彼の精神は次第に病んでいってしまいました。

同性愛を禁止した英国法は1967年まで続きます。

偉大な人物だったにも関わらずわいせつ罪とされていたアラン。
さらに彼の偉業は50年以上も機密事項にされていました。

2009年にアラン・チューリングの偉業が公表され、当時の首相ブラウンは第2次世大戦後のアランの扱いについて謝罪します。
2013年にはエリザベス女王がアランに恩赦を与えました。

彼の偉業は世界中に知れ渡りましたが、彼の抱えていた苦しみや孤独は想像を絶するものだったのかもしれません。

まとめ

第2次世界大戦中の終結を早めただけでなく、現代のコンピューターにつながるものを作り上げたアラン・チューリング。

彼の偉業は現代の人工知能の研究にも大いに役立っています。

天才としてさらに同性愛者として孤独に苦しみ続けたアラン・チューリング。

彼が人生を捧げたクリストファーについて描いた『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』。

苦しくて切なくなってしまうラブストーリーでもありました。

 

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