映画『運び屋』あらすじと感想 ドラッグを運んだ90歳の男の実話


クリント・イーストウッドが監督・主演を務めた『運び屋』。実際にあった出来事を元に作られた映画は家族の物語でもありました。仕事に生きた男が90歳にしてやっと、家族と一緒にいることの大切さに気がついたのでした。

『運び屋』作品情報

タイトル 運び屋(The Mule)
監督 クリント・イーストウッド
公開 2019年3月8日
製作国 アメリカ
時間 1時間56分

Rotten Tomatoes

『運び屋』あらすじ

90歳になろうとするアール・ストーンは金もなく、ないがしろにした家族からも見放され、孤独な日々を送っていた。

ある日、男から「車の運転さえすれば金をやる」と話を持ちかけられる。

なんなく仕事をこなすが、それはメキシコ犯罪組織によるドラッグの運び屋。

気ままな安全運転で大量のドラッグを運び出すが、麻薬取締局の捜査官の手が迫る……。

(出典:©2018 Warner Bros. All Rights Reserved.)

クリント・イーストウッド

『運び屋』の監督と主演を務めたのはクリント・イーストウッド。
監督と主演を務めたのは2008年の『グラン・トリノ』以来です。

ここ最近は俳優としてよりも監督としての作品が多かったイーストウッドが、どちらもやりたかったのが『運び屋』です。

90歳という年齢で危険なことを犯してしまったアール。
でも彼の人柄なのか憎むことができません。

車に乗って歌を歌いながらドライブを楽しむアール。
どこかイーストウッドとその姿を重ねてしまいます。

彼があえて危険なことに足を踏み出したのは、家族のためだったのかもしれません。
映画でアールの娘アイリスを演じたのはイーストウッドの娘アリソン・イーストウッドです。

アールの家族への想いは、娘と映画で共演したイーストウッド自身の想いだったのかもしれません。

イーストウッド自身の歩いてきた人生の重みとアールの人生が重なり、彼の醸し出す深い味に魅了されてしまいます。

「まだまだ俳優としてのイーストウッドを見ていたい」そう感じさせる作品でもありました。

家族への許しの物語

『運び屋』は90歳の老人がドラッグの運び屋というドキドキしてしまう物語ですが、家族の物語でもありました。

家族と離れて生きてきた主人公のアール。
そんな彼が運び屋をしながら家族の大切さに気がついていくのです。

もしかするとどこかでずっと家族に謝りたいと思っていたのかもしれませんが、機会を失い気がつけば90歳になっていたアール。

お金も家族もなくしてしまっていました。
運び屋をやることでお金や威厳は取り戻しますが、家族だけは取り戻せないアール。

メキシコ人のカルテルやDEAのベイツ捜査官に家族の大切さを話すうちに、やっと自分自身にとって何が1番大切なのかに気がついたのでした。

家族との時間を取り戻したいアール。
しかしもう時間は残されていませんでした。

その気持ちから捕まった後に自ら「有罪」と認めます。
「有罪」は運び屋としてだけでなく、家族に対しての意味もありました。

まとめ

クリント・イーストウッドが自らのぞみ監督と主演を務めた作品『運び屋』。

90歳の男性が家族への思いを募らせながら生きる姿は、イーストウッド自身に重ねてしまいます。

だからこそエンディングで流れた「老いを受け入れるな」という歌詞にはグッとくるものがありました。

そしてまだまだイーストウッドの演技を見続けていたいです。

 


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