アフガニスタンに駐留しているはずのヘリコプターのパイロットが目を覚ますと、なぜかシカゴ行きの列車の中に乗っていました。しかも彼は爆弾犯を見つけ出すために、何度も列車の中に戻されます。ただしその時間は8分間。任務通り爆弾犯をつけるために必死になる主人公。しかし彼が犯人を見つけ出しても、列車の中の爆発を防ぐことは出来ないのです。
『ミッション:8ミニッツ』作品情報
タイトル | ミッション:8ミニッツ (Source Code) |
監督 | ダンカン・ジョーンズ |
公開 | 2011年10月28日 |
製作国 | アメリカ/フランス |
時間 | 1時間31分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
(引用:MIHOシネマ)
包囲された城
目を覚ましたら、なぜか「包囲された城」というミッションに参加中だったスティーヴンス大尉。
自分はアブガニスタンに駐留して、アメリカ軍のヘリコプターのパイロットをしたいたはずだったのに、なぜか彼は狭く暗いカプセルの中で不思議な任務についていました。
彼に与えられた任務は「8分間の間に爆弾犯を見つけ出せ」。
そのために彼は何度も爆発が起きた列車の中に戻るようになります。
そしてやがて彼は自分が死んだことを知るのです。
スティーヴンス大尉がついていた任務。
それは新しく始まったプログラムでした。
[box class=”green_box” title=””]・人間の脳の神経回路は一時的に活動を続ける
・脳は最後の活動状態を8分間だけ保存できる[/box]
この人間の2つの脳の特徴を一体化したのが、スティーヴンス大尉の参加しているプログラムだったのです。
列車の爆発事故で亡くなったショーンという教員。
彼の神経回路はスティーヴンス大尉と適合しました。
スティーヴンス大尉はショーンの記憶を頼りに、8分間の間に爆弾犯を見つけ出そうとしていたのです。
しかしそれはあくまで過去に起きた出来事です。
爆弾犯を見つけ列車の爆発を防ぐわけではなく、次に起きるテロを防ぐのが目的です。
この列車に乗り合わせていた人たちは、みんな列車の爆発で亡くなった人たちなのです。
仮にスティーヴンス大尉が爆弾を解除しても、現実で彼らが生きていることはありません。
なぜなら爆発はすでに起きて、彼は過去の記憶の中に戻っているだけだからです。
8分間でプログラムは消滅するので、それ以上プログラムの中にいることは出来ません。
あくまで8分間の並行世界へアクセスするだけのプログラムだったのです。
8分間の世界
スティーヴンス大尉は爆弾犯を見つけるために何度も列車に戻ります。
しかしその世界にいることができるのは、たったの8分間だけでした。
それでも何度も8分間を繰り返すうちに、彼は次第に列車の中に人たちのことを知っていくようになります。
特に、目の前に座っていた女性クリスティーナに惹かれてしまいます。
一緒に過ごすのは8分間だけでしたが、ループし続けるうちに彼はなんとかこの列車の中の人達に生きてほしいと思うようになったのです。
すでに亡くなった人たち。
列車事故は起きてしまった出来事。
頭の中では理解できていても、スティーヴンス大尉は彼らを助けようとします。
そして任務終了後もう一度だけ、列車の中に戻ったのです。
その時、彼は列車の中に人たちと共に人生を終えるつもりでいました。
でも8分間の間で自分にできることをやりました。
クリスティーナをコーヒーに誘い、父親に謝罪の電話をし、さらには列車の中に人をみな笑顔にしました。
そしてみんなと共に人生を終わらせようとしていました。
しかしその時、奇跡が起こりました。
8分間では終わらなずに、そのさきも時間は進み続けたのです。
現実世界を変えられないはずのプログラムは、製作者の博士も気がついていないごいプログラムでした。
並行世界へのアクセスだけではなく、その世界で生きることができたのです。
スティーヴンス大尉は並行世界でショーンとして生き続けます。
一方、彼の脳も動き続けていました。
生命維持装置を切らない並行世界で、スティーヴンス大尉の体と脳もそのまま動き続けていたのです。
まとめ
並行世界のことを考え始めると、深みにハマってしまい抜け出せなくなってしまいます。
そんな終わり方になっているのが『ミッション:8ミニッツ』でもあります。
スティーヴンス大尉は何度も列車の中に戻るうちに、乗客の人生を笑顔で生き生きとしたまま終わらせたいと思うようになったのです。
それが現実を変えないはずのプログラムに奇跡をもたらしました。
みんなの「生き生き」とした顔が、彼らの命を救ったのです。