ヨーロッパに旅行に行ったアメリカ人がとんでもない事に巻き込まれてしまう『ホステル』。ただアメリカ人も不純な動機で旅行しているため、可哀想とは思えない。後半の「アート・ショー」ではすごい描写の連続。それもそのはずクエンティン・タランティーノや日本のあの監督が絡んでいるのだから!
『ホステル』作品情報
タイトル | ホステル(Hostel) |
監督 | イーライ・ロス |
公開 | 2006年10月28日 |
製作国 | アメリカ/チェコ |
時間 | 1時間34分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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アメリカ人バックパッカーのジョシュとパクストンは、スロバキアのとあるホステルに外国人男性を求める美女たちがいるという噂を聞きつける。
彼らは意気揚々とそのホステルへ向かうが、そこで彼らを待ち受けていたのは想像を絶する恐怖だった……。
(出典:https://eiga.com/movie/33709/)
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エリート・ハンティング
アメリ人の男性が女の子とドラッグを求めてヨーロッパ旅行に!
そんな彼らを待ち受けていたのは、とんでもなく恐ろしい出来事だった。
彼らが巻き込まれてしまったのは「エリート・ハンティング」。
「エリート・ハンティング」とは簡単に言えば、人を殺したい人達が集まった会員制クラブみたいなもの。
アメリカ人は、その獲物になってしまった。
人種によって値段が決まっているらしいエリート・ハンティング。
アメリカ人は2万5000ドルと高額だった。
ちなみにロシア人は5000ドル、ヨーロッパ人は10000ドルとなっていた。
映画の中には日本人の女の子も獲物になってしまっている。
彼女達はいくらっだったのか気になってしまう。
するとすぐ後にその答えが用意されていた。
日本人の女の子を獲物として買った男は「特別な獲物を買った。5万ドル払った」と言っている。
しかも1週間も待ったと。
どうやら日本人はかなりの高額らしい。
喜んでいいのか分からない複雑な気持ちになってしまう。
そんなエリート・ハンティングで行われていたことは、とんでもなく残酷なことだった。
最初の方でアメリカ人がホテルについた時、ホテれのロビーでは「パルプフィクション」が流れている。
これだけでもこの映画が残虐的なことを示している。
しかもこの映画の製作総指揮はクエンティン・タランティーノ。
どんな残虐的なことが起こってもおかしくない映画になっていた。
日本のバイオレンス監督登場
さらに『ホステル』の行く末を示しているシーンがある。
主人公のアメリカ人が「アート・ショー」に到着すると、そこから出てきたのはあの三池崇史監督だった。
「気をつけろ。有り金を全部使うことになる」と言って去って行った。
日本のバイオレンス監督として有名な三池崇史。
彼が「アート・ショー」から出てきたことで、この中で何が行われているのか想像できる。
タランティーノ、三池崇史となれば普通の世界のはずがない。
ただし予想以上のことが「アート・ショー」では待っていた。
タランティーノのような爽快感のあるバイオレンスでもなく、三池崇史のような怒りに満ちたバイオレンスでもない。
そこで待っていたのは悪趣味なスプラッターだった。
まとめ
ホラー映画監督のイーライ・ロスの好きなものが分かる『ホステル』。
クエンティン・タランティーノや三池崇史と彼が大好きな世界観が、映画を見ていると理解できる。
そして物語の方向性を前半で理解できるが、後半違った方向に行ってしまった。
バイオレンスではなく、スプラッター映画だった。
イーライ・ロスの憧れる世界に、イーライ・ロスらしさを思う存分足した作品それが『ホステル』のような気がした。