映画『シャッターアイランド』善人として死ぬ事を選んだロボトミー手術


孤島にあるシャッタアイランド。そこは精神患者が集まる刑務所でした。そこに捜査にやって来たFBIのエドワード。しかしだんだん物語はおかしな方向に進んでいきます。果たしてどこまでが真実でどこからが妄想なのか?あなたはこの謎に気がつきましたか。ここではシャッターアイランドで行われていたロボトミー手術に迫ってみました。

『シャッターアイランド』作品情報


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タイトル シャッターアイランド(Shutter Island)
監督 マーティン・スコセッシ
公開 2010年4月9日
製作国 アメリカ
時間 2時間18分

Rotten Tomatoes

あらすじ

ボストンの遥か沖合に浮かぶ孤島“シャッター アイランド”。

そこに、精神を患った犯罪者を収容するアッシュクリフ病院があり、厳重な監視の下に運営されていた。

ところが1954年9月、レイチェルという女性患者が忽然と姿を消してしまう。

事件を調べるため、連邦保安官のテディが新たな相棒チャックと共に島を訪れる。

折しも、激しい嵐が近づいており、捜査の行方に不安がよぎる。

さっそく2人は、患者たちへの聞き込みを開始するが、テディは事件と無関係な“アンドルー・レディス”という人物についての質問を繰り返す。

実はその人物は、アパートに火をつけ最愛の妻ドロレスを殺した放火魔で、テディはレディスがこの病院に収容されていると知り、その行方を探っていたのだ。

そして、レディスへの復讐こそが、テディがこの島へやって来た真の目的だったのだが…。

(出典:https://www.allcinema.net/cinema/334301)

ロボトミー手術

シャッターアイランドで行われていた手術は、ロボトミー手術でした。
映画『シャッターアイランド』の舞台は1954年。

この頃ロボトミー手術は実態実験とされ、廃止に向かいつつありました。
しかしこのシャッターアイランドでは、まだまだ実験的にロボトミー手術が行われていたのです。

ロボトミー手術とは前頭葉を切断する手術の事を言います。
1936年に初めてアメリカで鬱患者にこの手術が行われます

そして精神疾患を患っている患者が手術により症状が治まることが証明されました。
これによりロボトミー手術は広まっていきました。

第二次世界大戦でトラウマを追った兵士たちの中には、このロボトミー手術を受けた人が大勢いました。

さらにロボトミー手術を生み出したエガス・モニス医師はノーベル賞を受賞するまでになりました。

しかしこの手術による副作用もかなり多く挙げれれていました。
手術を受けた患者は感情を失ってしまうのです。

そんな事例がたくさん上がったことにより、ロボトミー手術は廃止されるようになりました。

そんなロボトミー手術について描いたのが『シャッターアイランド』だったのです。

善人として死ぬ

自分が精神患者であり、2年前からシャッターアイランドに収容されていたエドワード。
しかし彼は自分が行ってしまったことから逃げるために、妄想の中で生きていました。

正気を取り戻すこともありましたが妄想に戻ると暴力的になってしまうエドワード。
そんなエドワードにもロボトミー手術を受けさせようと考えられていました。

それを何とかやめさせたい院長とシーアン医師。
彼らはエドワードの妄想に付き合いながら、彼に現実を取り戻させようとしていました。

エドワードも第二次世界大戦でトラウマを追った兵士の1人です。
そこからお酒に逃げてしまい、家族を失うことになりました。

その責任に耐えかねて妄想の中で生きるようになったエドワード。
しかし彼は最後に自分を取り戻します。

それでも彼はロボトミー手術を受ける事を選びましました。
ロボトミー手術は人間から感情を奪い、人間として死ぬ事を意味します。

モンスターとして生きるか、善人として死ぬか
エドワードは善人として死ぬ事を選んだのです。

そして正気に戻っていないように見せ手術を受けることにしました。

自分のした事を許せないエドワードは、感情や記憶をなくす事で楽になる事を選んだのでした。

まとめ

何が真実か?
何が妄想なのか?
途中で分からなくなってしまう映画『シャッターアイランド』。

見終わっても果たして自分の理解があっているのか、謎が残ってしまいます。

実際に行われていたロボトミー手術を題材にした事で、実際にこの手術がどのようなものだったかを知ることができる映画でもありました。


シャッター・アイランド (ハヤカワ・ミステリ文庫)