映画『ザ・テキサス・レンジャーズ』で見るボニー&クライドを追いかけた男達

大恐慌の時代に実在した銀行強盗ボニー&クライド。彼らバロウ・ギャングを追いかけたのが『ザ・テキサス・レンジャーズ』で描かれるテキサス・レンジャーの2人の男達です。今回は英雄視されていたボニー&クライドを追いかけ続けたテキサス・レンジャーについて見ていきたいと思います。

目次

『ザ・テキサス・レンジャーズ』作品情報

タイトル ザ・テキサス・レンジャーズ(The Highwaymen)
監督 ジョン・リー・ハンコック
公開 2019年3月29日
製作国 アメリカ
時間 2時間12分

Rotten Tomatoes

あらすじ

[aside type=”normal”]冷酷な銀行強盗ボニー&クライド逮捕に駆り出された2人の元テキサス・レンジャーが、経験に裏打ちされた直感を頼りに悪党を追い詰める。

(出典:https://www.netflix.com/title/80200571

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テキサス・レンジャー

アメリカで最も古い州警察がテキサス・レンジャーです。
しかし設立当初は警察の管轄ではありませんでした。

元々は1835年にテキサス革命が起こった時、レンジャー部隊を設置しメキシコとの国境警備に当たったのがテキサス・レンジャーの仕事でした。

騎馬隊として国境警備に当たっていたテキサス・レンジャーですが、次第にテキサス州内の警察活動も行うようになっていきます。
そしてこれが現在のテキサス・レンジャーの始まりとなっていったのです。

テキサスと地に誇りを持っているテキサス・レンジャーで地元の人からも愛されていましたが、先住民やメキシコ人からみるとテキサス・レンジャーは驚異でもありました。
州を越え追跡するなど行き過ぎた行動が原因となり、議会はテキサス・レンジャーを廃止します。

映画『ザ・テキサス・レンジャーズ』はそのテキサス・レンジャーが廃止だった頃を舞台としています。

元テキサス・レンジャーで伝説の男だったフランク・ヘイマーとメイニー・ゴルト。
彼らが当時全米をまたにかけて銀行強盗を行っていたバロウ・ギャングを追いかけることになったのでした。

もちろんFBIもバロウ・ギャングを追いかけていましたが、テキサスではなかなか捕まらないボニー&クライドに対して2人の力を借りることにしたのでした。

実在した人物フランク・ヘイマーはボニー&クライドの人生を描いた『俺たちに明日はない』にも登場します。


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『俺たちに明日はない』ではクライド達に捕まり一緒に写真を撮られてしまった人物として描かれているのが、テキサス警備隊長フランク・ヘイマーです。
テキサスを超えてミズリー州での出来事だったので、クライド達に馬鹿にされてしまいます。

しかしこのエピソードは事実でなくフィクションです。

ただし、テキサス州を超えてボニー&クライドを追跡していたのは事実で、その様子は『ザ・テキサス・レンジャーズ』でも描かれています。

最終的に彼らがボニー&クライドを銃殺したのはルイジアナ州でした。
彼らの活躍もあり、廃止されていたテキサスレンジャーは1935年に復活します。
そして1987年にはテキサス・レンジャーは廃止されないという州の法律が制定され現在に至っているのです。

ニー&クライド

フランク・ヘイマーとメイニー・ゴルトがテキサス・レンジャーの誇りをかけて追いかけたボニー&クライド。
彼らは当時アメリカ中を騒がせていた銀行強盗でした。

彼らのことは映画は『俺たちに明日はない』でも描かれるように、当時犯罪者でありながらアメリカのヒーローでもありました。

彼らがどれだけ国民に支持されていたかは、『ザ・テキサス・レンジャーズ』の方がより強く描かれています。
しかそれと同時に『ザ・テキサス・レンジャーズ』では、銀行強盗よりも警察官殺しを行なっているシーンばかり描かれ、彼らの凶暴性も伺えます。

それでも彼らが国民に愛されていたのは、ボニーのお葬式には2万人クライドのお葬式には1万5000人が参加したことで分かります。

市民からではなく国民の家を奪っていた銀行からしかお金を奪わなかったことが、国民の感情をつかんだのでした。

ボニーの姿を真似した女性がたくさんいたり、彼らの乗っていた車を取り囲んだりと彼らには多くのファンがいました。

しかし彼らはあくまで犯罪者です。
彼らによって殺された警察官は多数いました。
そんな被害者側の気持ちを思い、彼らを追跡し続けたのがテキサスレンジャーのヘイマーとゴルトだったのです。

学びポイント

大恐慌時代の有名な犯罪者ボニー&クライド。
彼らのことを描いた映画『俺たちに明日はない』は大ヒットしました。

その映画の反対側を描いたのが『ザ・テキサス・レンジャーズ』です。
ボニーとクライドを捕まえるために、テキサスを超えて追跡し続けたのでした。

ボニー&クライドのことばかりが注目される中で、彼らを追いかけ続けた二人の男の姿をこの映画では知ることができます。

そして彼らの目を通してボニー&クライドや当時の町の貧しさなどを知ることができるようになっています。

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