前作から5年後。『踊る大捜査線』が帰ってきました。お台場で新たな殺人事件が起こり今回も眠れない日々を送る所轄のメンバー。自分たちの仕事の意味を見失いそうになりながらも、所轄の意地を見せつけます。
『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』作品情報
タイトル | 踊る大捜査線 THE MOVIE 2 |
監督 | 本広克行 |
公開 | 2003年7月19日 |
製作国 | 日本 |
時間 | 2時間18分 |
『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』あらすじ
踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!
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あれから5年、空き地だらけだったお台場は、いくつものビルが建ち並び、おしゃれなスポットで埋め尽くされた一大観光地へと変貌した。
湾岸署では、道案内や迷子、交通整理などあふれる観光客相手の地味な業務に忙殺されていた。
そんな時、久々に青島らを奮い立たせる凶悪事件が立て続けに発生、さらには猟奇的な殺人事件まで起き、ついに湾岸署に特別捜査本部が設置された。
特捜本部長には初の女性キャリア沖田が任命され、室井がそのサポートに就くことに。
しかし、青島らの必死の捜査もむなしく、第2の殺人事件が発生してしまう。
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=240434)
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所轄と官僚
踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! オリジナル・サウンドトラック IV RHYTHM AND POLICE THE MOVIE 2
今作での『踊る大捜査線』のテーマである所轄と官僚の戦いは描かれます。
しかも今回の事件を担当して管理官は歴代の中でも最強と言えます。
青島刑事の前に現れた女性官僚。
室井さんや新城よりももっと強敵な沖田管理官。
自分のことが1番で、所轄のことをなんとも思いません。
青島やすみれさんがおっている事件を「捜査しなくていい」というほどです。
この言葉にキレた青島。
「やってられない」とコートを投げつけてしまいます。
すみれさんですら「私たちの仕事はやらなくていい仕事なんですか?」と署長達に詰め寄ります。
命令第一。
命令を守らない所轄に容赦ない沖田管理官。
その彼女が担当する事件がリーダーのいない集団というのも皮肉です。
リーダーのいない横並びの新たな組織を、軍隊のように管理されている組織が追いかけるのです。
裏目裏目にでる捜査ですが、それを破ったのは所轄の警察官達でした。
そして室井さんは彼らに自由に捜査させたのでした。
青島と室井さんの想いは強くてもなかなかうまく行きません。
わくさんから「警察を頼む」と言われた二人の戦いはまだまだ続きそうです。
監視と盗聴
踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ! シナリオ・ガイドブック キネ旬ムック
2003年に映画が公開された当時、警視庁が操作に使うモニターや盗聴は現実だったら怖いなと思いながら映画を見ていましたが、のちに起こったスノーデン事件を考えるとフィクションではないと感じました。
実際に『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』の中のことが、起こってもおかしくないのです。
現在の釈迦の中にはどこにでも監視カメラは存在します。
その中で普通に暮らしている私たちですが、いつそれが国民の生活を監視するカメラに変わってもおかしくないのです。
もちろんそんな世界は来ないと望みたいですが、実際にアメリカで国民を監視していたとことを考えると日本で起きてもおかしくありません。
プライバシーがなくなりつつある現在。
この映画を見るとより恐怖を感じます。
安心の同じプロット
踊る大捜査線THE MOVIE 2レインボーブリッジを封鎖せよ!オフィシャルサイトブック完全版 (TJ mook)
『踊る大捜査線』ファンであれば、物語の流れに一定のルールがあることを知っています。
そしてファンはその流れも含めて『踊る大捜査線』シリーズが好きなのです。
『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』でも前作の『踊る大捜査線 THE MOVIE』と同じプロットで物語は進みます。
・物語は所轄を兵隊と思う官僚の登場から始まります。
・前作では青島刑事が刺されましたが、今作ではすみれさんが撃たれます。
・映画へのオマージュでは前作は『天国と地獄』でしたが、今作は『砂の器』でした。
・有名なセリフは前作は『事件は現場で起きているんだ』でしたが、今作は『レインボーブリッジ閉鎖できません』。
・所轄が事件解決
安定の展開ですが、分かっていてもファンはこの展開が好きなのです。
そして青島の姿に感動してしまうのでした。
まとめ
『踊る大捜査線』シリーズ映画第2弾『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』。
所轄の刑事の前に現れた最強の完了。
事件の犯人よりも官僚との戦いがどんどんパワーアップしています。
それでも必死に走り続ける所轄の刑事達。
彼らの姿が仲間の刑事や国民さえも動かします。
今回も青島刑事の姿に心うたれるでしょう。