フランスの女性作家シドニー=ガブリエル・コレット。男性優位の時代に自分の思うままに生きた女性です。自由を求め続けた彼女が本当の自分に気がついた時、性別を超え時代の最先端を生きる作家となっていたのでした。
『コレット』作品情報
タイトル | コレット(Colette) |
監督 | ウォッシュ・ウェストモアランド |
公開 | 2019年5月17日 |
製作国 | イギリス/アメリカ |
時間 | 1時間51分 |
Rotten Tomatoes
『コレット』あらすじ
https://twitter.com/Colette_movie/status/1110117401121587200
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フランスの田舎町サン・ソヴールで生まれ育ったコレット。
豊かな自然と心優しい両親に囲まれながら平穏な日々を送る一方で、14歳年上の人気作家ウィリーと出会い、激しい恋に落ちていた。
1893年、大人の女性へと成長したコレットは、結婚を機にそれまでとは別世界のパリへと移り住む。
“ベル・エポック”真っ只中の活気にあふれていた1890年代のパリ。
コレットは夫のウィリーとともに芸術家たちの集うサロンへと足繫く通うことになる。
初めは馴染めなかったコレットも、少しずつ新しい環境へ順応していき、いつの間にか享楽の世界に浸っていた。
しかし、派手な暮らしの裏では、ウィリーの浪費癖が原因で借金はかさんでいくばかり。
さらに、ウィリーは編集の勉強会と称して、ほかの作家たちに自分の作品を書かせていたのだった。
そんななか、コレットの才能にいち早く気が付いたウィリーは、自身のゴーストライターとして彼女に自伝的な小説を書かせることに。
その後、コレットが執筆した「クロディーヌ」シリーズは、社会現象を巻き起こすほどの一大ブームとなるのだった。
革新的な商才のあったウィリーは、本の出版だけにとどまらず、舞台化やブランドを立ち上げることで幅広く商品を展開することを思いつく。
(出典:https://colette-movie.jp/story/)
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シドニー=ガブリエル・コレット
〖#コレット〗キーラ・ナイトレイ
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イギリスが誇る人気女優 #キーラ・ナイトレイ✨
知性と強さを併せ持つコレットを体現するのに必要な資質を兼ね備えていたキーラは、見事な熱演を見せています‼️ pic.twitter.com/xi3ltNXAwc
— 【公式】映画『コレット』 (@Colette_movie) April 2, 2019
1873年フランスの田舎に生まれたコレット。
両親に愛されながら育ちます。
実家を離れても田舎をアイス続けたコレットの原点は、家族と過ごしたサン・ソヴールにありました。
作家のウィリーと恋に落ちたコレットは、ウィリーと結婚し拠点をパリに移しました。
ウィリーとの生活は今まで経験したことのないお金持ちの生活でしたが、どこかその世界に馴染めないコレットでもありました。
子供の頃から自分の意思を大切にして育ったコレット。
コレットの意思はウィリーと結婚しても変わることはありませんでした。
勝気で自由に生きるコレット。
夫ウィリーの浮気を見つけると、自分も社会に関わることを条件に彼を許したのでした。
女好きで浪費グセのある夫ウィリー。
生活が苦しくなるとコレットは夫のゴーストライターとして小説を書いたのでした。
それが「クロディーヌ」でした。
コレットの経験をもとに書かれた「クロディーヌ」は社会現象となり、フランスを圧巻したのでした。
そしてこの頃からコレットは自分の自由な気持ちと、夫との生活の間で揺れ動くようになっていったのでした。
時代と戦った女性コレット
昨日はとても寒い1日でしたが、今日は暖かくなりそうです☀️ pic.twitter.com/uePQyLA1mR
— 【公式】映画『コレット』 (@Colette_movie) April 28, 2019
コレットの生きた1800年後半〜1900年中ごろまでのフランスは圧倒的に男性優位の社会でした。
これはフランスだけでなく世界的にそうだったとも言えます。
女性はスカートしか着れずにパンツスタイルで出歩くことは許されていませんでした。
もちろん同性愛も淫らとされる世の中です。
そんな時代の中コレットは自分のセクシャリティに気がついていました。
自分がバイセクシャルであると。
時代がどうであろうと自分の気持ちに正直に生きるコレット。
女性とも関係を持ちます。
それでも臆することなく彼女はこの時代を生きていました。
さらに女性でありながら男装をし、自分の性をちゃんと生きているミッシーに出会ったコレット。
ミッシーとの出会いがさらにコレットの気持ちを大きく動かします。
ミッシーへの愛もそうですが、ゴーストライターとして夫の影としてで生きることへの疑問を感じ始めます。
なんども夫に裏切られながらも夫を捨てることのできなかったコレット。
それは夫への愛情もあったからでした。
しかし夫が勝手に「クロディーヌ」の権利を売ってしまったことを知ったコレットは、夫ウィリーと別れることを決めたのでした。
コレットにとっては「クロディーヌ」は自分の子供だったのです。
ウィリーと別れ本当の自由をつかんだコレットは、その後自分の名前で小説を出版します。
そこからコレットの本当の作家生活が始まりました。
そして彼女はフランスで1番有名な女性作家となったのでした。
まとめ
自分の気持ちに正直に生きたコレット。
彼女は性別を超えて自分の感性で生きた女性でした。
だからこそ彼女の経験をもとにした小説はベストセラーとなったのです。
現代でも女性が虐げられることが多いですが、1900年前半に彼女は社会と戦いそして自由に生きたのです。
自由奔放に正直で自分の気持ちにまっすぐに生きたコレットだからこそ、今でも多くのフランス国民に愛されているのです。