世界中から人々が集まる都市ニューヨークで暮らす移民やその家族達を描いた映画『イン・ザ・ハイツ』と『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』。2つの作品は彼らの日常生活を垣間見ることができると同時に、移民達が直面する様々な問題を知ることができるようになています。
『イン・ザ・ハイツ』
タイトル | イン・ザ・ハイツ(In the Heights) |
監督 | ジョン・M・チュウ |
公開 | 2021年7月30日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 2時間23分 |
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ワシントンハイツ
ミュージカル映画『イン・ザ・ハイツ』の舞台はワシントンハイツ。
劇中で紹介されるようにハーレムよりさらに北に位置し、ニューヨーク市地下鉄A系統の181丁目駅で降りるとそこがワシントンハイツです。
ここには
・ドミニカ
・プエルトリコ
・キューバ
・メキシコ
などの多くのラテン系アメリカ人が暮らしています。
移民が抱える問題
生きるために故郷を捨ててニューヨークにやってきた彼らは、この地でアメリカンドリームを手にするために必死で働き、家族を増やしていきました。
しかし生活は一向に良くならず、ギリギリの暮らしを送っています。
さらに追い討ちをかけるように
[box class=”red_box” title=””]・物価の上昇
・家賃の高騰[/box]
が彼らの生活を苦しめ、ワシントンハイツから引っ越す人も多くなっていました。
またワシントンハイツを一歩出るとラテン系といいだけで、お金があってもなかなか家を借りることができなかったり、さらにその見た目だけで泥棒と疑われてしまうような人種差別を受けることもありました。
さらに彼らを苦しめるのが不法移民問題です。
「ドリーマーズ」と呼ばれる不法移民の子供達は、
[box class=”red_box” title=””]・大学に行くことができない
・国の支援を受けられない[/box]
と、未来が奪われていました。
『イン・ザ・ハイツ』は陽気な音楽が流れる楽しいミュージカル映画ですが、ワシントンハイツで暮らす人たちが色んな問題を抱えながら必死で生きている姿を描いていたのです。
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『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』
タイトル | ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ(In Jackson Heights) |
監督 | フレデリック・ワイズマン |
公開 | 2018年10月20日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 3時間10分 |
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ジャクソンハイツ
クイーンズ地区に位置するジャクソンハイツでは、167言語が話されているほどたくさんの人種が暮らす街です。
ラテン系・ヨーロッパ系・中東地域からやってきた移民など多くの人々が様々なコミミュニティの中で、自分たちの住みやすい街を作ろうと努力しています。
色んな宗教が混ざり合っていて、街の中には教会・モスク・寺院などの施設があります。
また、ジャクソンハイツはLGBTQコミュニティ支援の中心的な街でもあり、様々なセクシャリティの人たちが暮らしています。
ドキュメンタリー映画『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』は、ナレーションなどはなくこの街で暮らす人々の素顔を見ることができます。
9週間にわたって撮影された映像を通して、この街で暮らす人々の日常生活や彼らの抱える様々な問題が映し出されています。
ジャクソンハイツに忍び寄る問題
長年に渡りジャクソンハイツに住み、この街を守り続けてきた住人達。
しかし彼らの生活を脅かすのが家賃の高騰でした。
『イン・ザ・ハイツ』でも同じような問題を抱えた人たちがいましたが、ジャクソンハイツでも同じことが起きていました。
街の再開発により小さな商店の人たちが追い出され、どんどんお店が閉まっていました。
大企業がこの街にも少しずつやってきていました。
この問題はニューヨーク全体に起きていて、マンハッタンはすでに住宅が不足しています。
そのため比較的安い場所だったジャクソンハイツなどに富裕層が移動しはじめ、再開発が始まっていました。
やがて自分達の住む場所が壊されお金持ちが住みはじめ、自分達は追い出されてしまうと危機感を募らせている人たちもいます。
その中でなんとかして声をあげ自分達の街を守ろとする住人達が映っていました。
またLGBTQに対する差別や不当労働を強いられている人たちが声を上げ、自分達の居場所を守ろうとしています。
しかし多様性の街ジャクソンハイツは色んな人が自由に暮らせる場所でしたが、住人達を苦しめる問題が少しずつ忍び寄っていました。
それでも彼らはこの場所で生きるためそしてこの街を守るために日々必死で闘っていて、そんなジャクソンハイツで暮らす人々のリアルな日常を見ることができるのが『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』です。
まとめ
NYで暮らす移民の人々の生活を映画いたミュージカル映画『イン・ザ・ハイツ』とドキュメンタリー作品『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』。
移民の人たちが故郷を思いながらもアメリカで必死に生きていこうとする姿が描かれていて、色んな文化による楽しい日常も存在していますが、同時に彼らの生活を苦しめる問題が起きはじめていました。
この2本の作品を見ると、自由の国アメリカ・大都市ニューヨークで、自分の居場所を守ろうとしている人々の生活を垣間見ることができます。