たくさんの映画で引用されているクリスマスの定番映画『素晴らしき哉、人生!』


アメリカ人にとってクリスマスの定番映画といえば映画『素晴らしき哉、人生!』。1946年に公開された映画は長年に渡り多くの人に愛され、今もなおたくさんの人に視聴されている映画です。ここではこの作品を引用した映画を紹介しながら、『素晴らしき哉、人生!』がどれだけたくさんの人に愛されているか見ていきましょう。

『素晴らしき哉、人生!』作品紹介


素晴らしき哉、人生!(字幕版)

タイトル素晴らしき哉、人生!(It’s a Wonderful Life)
監督フランク・キャプラ
公開1946年12月20日(アメリカ)1954年2月6日(日本)
製作国アメリカ
時間2時間10分

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フランク・キャプラ監督によって作られ1946年に公開された映画『素晴らしき哉、人生!』。

監督自身お気に入りのこの作品は、実は監督の人生が重ねられた映画もでありました。

戦争中陸軍の指示で戦意高揚のプロパガンダ映画を作り続けますが、戦争が終わりハリウッドに戻るとすでにフランク・キャプラは過去の人になっていて、自分の居場所を見つけることができませんでした。

その時の苦悩が『素晴らしき哉、人生!』の主人公ジョージに重ねられています。

自分を後回しにして人のために行動してきたジョージが自暴自棄になり自分を見失っていく姿は、戦争中国に多大な貢献をしてきたはずなのに、戦争が終わると自分がやってきたことが大したことではなかったと気付かされたフランク・キャプラの思いでもありました。

彼は自分自身の苦しみを『素晴らしき哉、人生!』の中で描きましたが、それは絶望した男が自分の生まれなかった世界を見るというとてもユニークな物語でした。

現在ではクリスマスの定番映画で世界中で愛されている『素晴らしき哉、人生!』ですが、実は公開当時は興行的に失敗した作品でした。

同じ年に公開されたウィリアム・ワイラー監督の『我等の生涯の最良の年』が大ヒットしたこともあって『素晴らしき哉、人生!』は影に隠れてしまいました。

また当時作品も評価されず、『素晴らしき哉、人生!』はアカデミー賞に5部門ノミネートされましたが受賞は0で、一方『我等の生涯の最良の年』は8部門のノミネート(特別賞などを除く)で、7部門受賞しています。

公開当時は散々な結果になってしまった『素晴らしき哉、人生!』でしたが、テレビが普及したことで多くの人がこの作品を見るようになりました。

そして今ではクリスマス映画の定番となるほどたくさんの人に愛される作品となったのです。

『素晴らしき哉、人生!』を元にした映画

マペットのメリー・クリスマス


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タイトルマペットのメリー・クリスマス(It’s a Very Merry Muppet Christmas Movie)
監督カーク・サッチャー
放送2002年11月29日(アメリカ)
製作国アメリカ/カナダ
時間1時間40分

『マペットのメリー・クリスマス』は物語自体が『素晴らしき哉、人生!』を元にしていて、それをマペットの世界に置き換えストーリーになっています。

劇場を持つことが夢だったカエルのカーミットは劇場を手にすることができますが、意地悪な銀行のオーナーのビターマンに借金を返済しろと追い詰められます。

それでもなんとかしてお金を用意したカーミットでしたが、友人のフォジーがお金を返済にいく途中でお金を無くしてしまいます。

お金を返せず絶望したカーミットが「生まれなきゃよかった」と落ち込んでいるとそこに天からエージェントが送られてきて、カーミットのいない世界を見ることになってしまうのです。

ここまでの流れで分かるように『素晴らしき哉、人生!』を全く同じ展開で、元のストーリーを短してさらにマペットのユーモアをたくさん入れた物語になっています。

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『素晴らしき哉、人生!』が出てくる映画

長年にわたって多くの人に愛される名作となり、またアメリカ人にとってクリスマスの定番映画でもある『素晴らしき哉、人生!』が出てくる映画をいくつか紹介します。

グレムリン


グレムリン(字幕版)

父親が息子にクリスマスプレゼントに買ったギズモが巻き起こす騒動を描いた映画『グレムリン』。

1984年に公開された『グレムリン』も今ではクリスマスを代表する映画の1つとなっています。

そんな『グレムリン』にも『素晴らしき哉、人生!』が登場していて、主人公ビリーの母親がキッチンで見ていた映画が『素晴らしき哉、人生!』でした。

ちなみにビリーの母親は『素晴らしき哉、人生!』のことを「悲しい映画」と言っていましたが、『グレムリン』の映画の中には『素晴らしき哉、人生!』に出てきた金持ちで意地悪なポッターのような存在のディーグル夫人が出てきます。

ビリーの母親はディーグル夫人にペットの犬を保健所に送ると文句を言われていました。

『グレムリン』は大ヒット映画となり1990年に続編となる『グレムリン2 新・種・誕・生』が公開されました。


グレムリン 2 -新・種・誕・生-(字幕版)

クリスマスが舞台の物語ではない続編の『グレムリン2 新・種・誕・生』にも、『素晴らしき哉、人生!』が一瞬映っています。

高層ビルのクランプ・センターの会長であるクランプの部屋にはたくさんのモニターがありますが、そのモニターの1つに映っていた映画が『素晴らしき哉、人生!』でした。

ホーム・アローン


ホーム・アローン (字幕版)

アメリカで1990年に公開されたクリスマスの日に家に1人残されてしまったケビンの物語『ホーム・アローン』。

こちらも現在ではクリスマスを代表する映画の1つになっています。

この『ホーム・アローン』でも『素晴らしき哉、人生!』がテレビで放送されているシーンがあります。

ケビン以外の家族はみんなフランスへ向かいますが、フランスのおじさんの家でケビンの姉たちが見ていたのが『素晴らしき哉、人生!』でしたが、テレビで放送されていたのはフランス語吹き替え版『素晴らしき哉、人生!』でした。

『ホーム・アローン』も大ヒットしたことで続編が1992年に公開されていますが、続編の『ホーム・アローン2』にも同じように『素晴らしき哉、人生!』が映っています。


ホーム・アローン2 (字幕版)

続編の舞台もクリスマスになっていましたが、ケビンはまたの家族と逸れてしまい1人ぼっちのクリスマスを過ごすことになっていまします。

ケビンはNYに向かうことになってしまいましたが、家族はフロリダへ。

フロリダのホテルで家族全員で見ていたのが『素晴らしき哉、人生!』でした。

ただしこの『素晴らしき哉、人生!』も英語版ではなく、スペイン語吹き替え版になっていました。

ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト


ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト (字幕版)

レズビアンカップルのハーパーとアビーのクリスマスを描いた物語『ハピエスト・ホリデー 私たちのカミングアウト』。

ハーパーはクリスマス休暇にアビーを連れて実家に帰りますが、実はハーパーは家族にカミングアウトしていません。

そんなハーパーがクリスマスという時期を通して「本当の自分」や「家族」と向き合うこの物語にも映画『素晴らしき哉、人生!』は出てきます。

ハーパーの故郷の映画館で上映されていたのが『素晴らしき哉、人生!』で、どうやらこの町では毎年『素晴らしき哉、人生!』は上映されているようです。

クリスマス映画」と紹介されてから『素晴らしき哉、人生!』の上映が始まるのを見ても、この作品がアメリカでクリスマスの定番映画になっていることを感じることができます。

エクソシスト3


Exorcist 3, The [DVD](import) エクソシスト3

クリスマス映画とかけ離れているホラー映画『エクソシスト3』。

実はこの作品にも『素晴らしき哉、人生!』が出てきます。

ダイアー神父は最近元気のない警官のキンダーマンを映画に誘いますが、2人が見た映画が『素晴らしき哉、人生!』でした。

ちなみに劇中でダイヤー神父はこの映画を37回も見たと言っています。

2人が映画を守るシーンは物語とは一見関係ないシーンのよう見えましたが、『素晴らしき哉、人生!』のタイトルが途中でちょっとした意味をもつ演出になっていました。

『エクソシスト3』はクリスマスとは全く関係ない季節のお話でしたが、関係ない時期でも『素晴らしき哉、人生!』は劇場で公開されているんだというとを知りました。

まとめ

クリスマスの定番映画『素晴らしき哉、人生!』は、クリスマスシーズンには多くの人が見ている映画でもあります。

家族や友人の大切さを描いた物語はどの時代にも当てはまり、たくさんの人の心を穏やかにまた温めてくれるストーリーになっています。

だからこそ『素晴らしき哉、人生!』は他のクリスマス映画の中でも引用され、長い間多くの人に愛され続けているのです。

参考資料:伝説の映画監督 -ハリウッドと第二次世界大戦-