ワトソンの結婚式が間近に控え、少し憂鬱なシャーロック・ホームズ。そんなホームズの前についに強敵モリアーティ教授が姿を見せます。天才探偵vs天才犯罪者の戦いは、新婚ホヤホヤのワトソン夫婦を巻き込むことになってしまいます。強敵と戦いながらお互いの友情を確認し合うホームズ&ワトソン。そしてホームズとモリアーティ教授の頭脳戦が始まるのです。
『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』作品情報
タイトル | シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム (Sherlock Holmes: A Game of Shadows) |
監督 | ガイ・リッチー |
公開 | 2012年3月10日 |
製作国 | イギリス/アメリカ |
時間 | 2時間9分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
(引用:MIHOシネマ)
ホームズ&ワトソン
前作『シャーロック・ホームズ』では相棒ワトソンとメアリーの結婚が決まり、あからさまに嫉妬していたホームズでしたが、ついにワトソンとメアリーが結婚式を迎えることになります。
すでに別々に暮らし始めたホームズとワトソン。
ワトソンがいなくなった後もホームズは事件解決のために動いていましたが、ハドスン夫人から言わせれば「おかしくなってしまった」ということです。
家の中が植物だらけで色んな動物で実験を行い、変な変装をしたり家の中で姿を消すためにカモフラージュの洋服を着ているホームズ。
ハドスン夫人でなくても「おかしい」と思ってしまうでしょう。
でもそんなホームズをワトソンは笑顔で受け入れます。
ワトソンから見れば毎度お馴染みのホームズなのでしょう。
結婚式前日、最後の独身時代を楽しむパーティのはずがホームズによって乱されてしまいますが、それでも無事にワトソンはメアリーと結婚することができました。
その様子を遠くから見ているホームズの切ない笑顔。
彼が本当にワトソンのことを好きなことが分かります。
ワトソンと相棒関係を解消し1人で事件を解決するはずのホームズでしたが、なんと矛先がワトソンとメアリー夫婦に向いてしまいます。
大切な友人とその奥さんを守るために再びワトソンと共に行動することになったホームズ。
その姿は生き生きしていて、どこか楽しそうにも見えました。
原作小説『四つの署名』の中でホームズは結婚するワトソンに「おめでとうとは言えないね」と伝えていましたが、この映画の中でも結婚は「墓場」「破滅」「束縛」「服従」と言っています。
原作のホームズと似ていますが、映画版のホームズは単に結婚が嫌だということではなく、相棒ワトソンをメアリーに奪われる嫉妬のように見えてしまいます。
随所にホームズのワトソンへの思いが溢れている作品になっていました。
ホームズvs モリアーティ
前作『シャーロック・ホームズ』の中でアイリーン・アドラーが弱みを握れられていると言い、ホームズに伝えた名前「モリアーティ」。
今作ではそのホームズとモリアーティがついに対決することになります。
天才数学者で高名な作家で講師、ケンブリッジ大学の拳闘王者で首相の友人モリアーティ教授。
そんな天才がシャーロック・ホームズの前に姿を見せました。
隠すことなくホームズに戦いを挑むモリアーティ教授は、自分と同じように天才のホームズには手を下しません。
モリアーティ教授はホームズの周りにいる大切な人を奪おうと考えたのです。
そしてジリジリとホームズを痛めつけていこうと。
最初の標的はアイリーン・アドラー。
モリアーティ教授に弱みを握られ彼の元で動いていた彼女ですが、前回と今作の冒頭でホームズに邪魔され任務を失敗してしまいます。
そしてモリアーティによって消されてしまいました。
さらにモリアーティが次に狙ったのはワトソンとメアリー夫婦。
ホームズは2人を守るために、2人が新婚旅行に向かった列車に乗り込んだのでした。
いつものようにどんどん事件を解決できないホームズ。
モリアーティの前に騙されてしまい、爆弾事件を防ぐことができません。
それでも彼はモリアーティの知らないところで、彼に近づき彼を観察していました。
虎視眈々と形成逆転を狙うホームズは、最後に見事に彼の財産を奪います。
そして彼を巻き添えにしたまま滝の中に落ちていきました。
天才同士の戦いはホームズの勝利によって幕を閉じたのです。
それは命と引き換えでした。
誰もがホームズは死んだと思いお葬式まで行われます。
でもなんと彼は生きていました。
彼らしい方法で私たちの前に再び姿を見せてくれたのです。
まとめ
シャーロック・ホームズとモリアーティ教授の戦いを描いた作品『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』。
天才同士の戦いは、天才同士だけで終わらせるという終わり方になっていました。
お互いがお互いの才能を認めながら、戦いつづけたホームズとモリアーティ。
モリアーティは証拠を残さないために自分に関わった人全てを消しますが、ホームズは自分に関わった人を守るために自分を犠牲にします。
『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』は、変人ホームズの優しさを垣間見ることができる作品でもありました。