映画『キャリー』(2013年) 娘に執着した母親 娘が大人になることの恐怖


敬虔なキリスト教との母親のもとで育てられた1人の少女キャリー。外の世界をほとんど知らないキャリーはやがて高校生になりますが、全く外の世界に馴染むことができません。そんなキャリーを友人達はいじめます。母親と友人に追い詰められてしまったキャリーは、ついに自分の超能力を使って復讐を開始するのです。

『キャリー』(2013年)作品情報


キャリー [Blu-ray]

タイトル キャリー (Carrie
監督 キンバリー・ピアース
公開 2013年11月8日
製作国 アメリカ
時間 1時間40分

Rotten Tomatoes

あらすじ

(引用:MIHOシネマ

母の娘に対する執着

敬虔なキリスト教徒であるキャリーの母親マーガレット。
彼女は聖書の教えに従った生活を送っていました。

しかしある時マーガレットは娘を身ごもってしまいます。
それは聖書の教えに反する出来事で生まれてきてしまった子供キャリーでした。

マーガレットはキャリーを殺そうとしますすが、彼女はキャリーを殺すことができませんでした。
彼女は生まれてきた我が子を心から愛していたのです。
そしてマーガレットは「この子を私に預けてください」と神にお願いし、その日から全ての愛情をキャリーに捧げました。

しかしその愛情はやがて執着へと変わっていきます。

特にキャリーが生理を迎え大人の女性になると、異常なほどの執着を見せるようになったのです。
自分の愛する子供が大人になっていくことに耐えられなくなってしまったのです。

マーガレットはキャリーにいつまでも子供でいて欲しいと思っていたのです。

だから学校以外彼女が出かけることも許しません。
(そもそも学校に行くことすら反対していたほどです)

肌が露出している服を可愛い娘が着るなんて絶対に認めることができなないのです。
なぜなら娘に男が寄ってくることが嫌だから。
マーガレットにとって娘をボーイフレンドに奪われることは恐怖だったのです。

だから最後までキャリーがプロムに行くのを反対しました。

そしてマーガレットは娘が大人になるくらないなら、いっそ殺してしまった方がいいとまで思ってしまったのです。

映画『キャリー』は超能力を持っているキャリーの行動よりも、娘に異常な執着を見せる母親の姿こそがホラーでした。

『キャリー』は母親の愛が執着に変わりそして怒りに変わってしまう映画だったのです。

いじめっ子への復讐

異常な母親に育てられたことで外の世界を知らないキャリー。
彼女が悪いのではなく、それはキャリーの母親にありました。

しかし外に出たことでその標的はキャリー自身になってしまいます。
いつもビクビクしているキャリーは「変人」と呼ばれ、みんなにいじめられていました。

彼女が怯えているのは「知らない」という理由だけなのに。
他の人にとっては普通のことでもキャリーにとっては全て初めての経験なのです。

いじめの大きな理由となった生理だってそうです。
彼女は生理のことを知らなかったのです。

しかし周囲はそんなキャリーを徹底的にいじめます。

そしてそれは高校生にとって一大イベントであるプロムの日に起こりました。
キャリーは屈辱的ないじめを受けたその日、ついに自分の能力を使って復讐に出たのです。

しかし彼女は能力を暴走させたわけではありません。
自分をいじめた人だけに復讐を行いました。

なのでキャリーの味方だった体育の先生のことは助けました。
またトミーの友人の別の高校の生徒のことも襲いません。

さらにスーにも手を出しませんでした。
キャリーはスーのお腹の中にトミーの子供がいることを知り、彼女を家の外に追い出しました。

自分のことを最後までいじめ続けた人にだけ復讐したのです。

キャリーの能力に怯えるいじめっ子達。
何も知らずにいじめ続けていた女の子は、とんでもない能力の持ち主だったのです。

そのことに気がついた時は、全てが遅すぎました。
キャリーの怒りは頂点に達していたのです。

キャリーをいじめた生徒達は、彼女に復讐されてしまったのです。


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まとめ

異常なまでに娘に執着した母親の育てられたことで人生が狂ってしまった少女の物語『キャリー』。

それは娘の成長を認められない母親の物語でもありました。

いつまでも娘に子供のままでいてほしかった母親。

その思いが娘の人生を壊し、彼女を追い詰めることになってしまったのです。