ある日、エリザベスは彼氏が別人のようになっていることに気がつきます。最初は勘違いかと思っていましたが、やがてエリザベスはそれが街中で起こっていることに気がつきました。しかし彼女は街で何が起こっているのか知りません。地球に宇宙人がやってきて人間を乗っ取ろうとしていることを。宇宙人に乗っ取られた人間は感情が無くなってしまうのです。
『SF/ボディ・スナッチャー』作品情報
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タイトル | SF/ボディ・スナッチャー(Invasion of the Body Snatchers) |
監督 | フィリップ・カウフマン |
公開 | 1979年10月20日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間55分 |
Rotten Tomatoes

あらすじ
サンフランシスコの州公衆衛生調査官であるマシューは、ある日、同僚のエリザベスから奇妙な相談を受けた。
彼女の恋人で歯科医のジェフの様子がおかしく、以前の彼とは別人のようだという。
一時的なものだと彼女を慰めたマシューだったが、それをきっかけに、彼の周囲で不思議なことが続いた。
(出典:https://eiga.com/movie/42779/)
宇宙からやってきた生命体
滅びゆく惑星から地球にやってきた謎の生命体。
彼らは胞子のような姿で大気中に浮遊しながら地球に飛んできます。
そして地球の植物に付着すると、アメーバ状のようなものに姿をかえ、そこから再び種子となと花を咲かせるのです。
しかしそれは普通の花ではありません。
彼らは人間が寝ている間に、その花から人間を複製しやがてその人間の姿になってしまうのです。
複製にされてしまった元の人間は、栄養を吸い取られてしまい最後には粉々に砕け散ってしまいます。
そうやって彼らは人間になりすまし、いつしか地球上で繁殖を続けていました。
複製されたサヤ人間が、普通の人間と違う点は感情がないことです。
それ以外は見た目も何もかも全て人間と同じでした。
彼らはたどり着いた惑星に順応し生き残ることができる生命体だったのです。
エリザベスはサヤ人間となってしまった恋人ジェフリーを見て、すぐに彼が別人だと気がつきます。
それは外見は同じでも中身が違ったからです。
彼の心から感情が消えていて気持ちが別人でした。
しかしそれは恋人だけではなかったのです。
気がつけば街中の人が別人になってしまっていました。
彼女は同僚のマシューとともに自分たちを追いかけるサヤ人間から逃げ続けますが、どこにいっても彼らは追いかけてきます。
しかも眠っている間に複製されてしまうため一睡もすることができません。
もはや彼女達に逃げ場はなかったのです。
感情のない人間
宇宙からやってきた生命体は、地球人に順応し複製を作り人間になりすまします。
彼らが複製した人間はどれもみな感情がありませんでした。
そのおかげでエリザベス達は相手が別人だと気がつくことができたのですが、地球外生命体は人間を複製してサヤ人間を作りました。
ということは、すでに複製する前から人間に感情がなかったとも言えます。
サヤ人間のリーダー的存在のキブナー博士は「今の人は関わりを嫌い責任をのがるれ。そのせいで夫婦も家族も断絶ばかりだ。」と言います。
これは人との関わりを避けるために感情をなくしている人間のことを指しています。
本来ならば感情を出し合いその中で社会を営むはずのが人間。
なのにいつしか人間は人との付き合いが煩わしくなり、人と本音で付き合うことをやめていました。
そしてそれはもはや感情がないことを同じだったのです。
そしてサヤ人間になると恨みも憎悪も愛も感じなくなります。
喜怒哀楽がなくなれば淡々と人付き合いができるのです。
しかし果たしてそれは人間の社会なのでしょうか?
複製されたサヤ人間は、煩わしさから人と疎遠になってしまった人間の姿そのものだったのです。
そしてそれが今の人間社会だということなのです。
まとめ
いつしか周りが全て別人になっていたという恐怖を描いた映画『SF/ボディ・スナッチャー』。
それは人との関わりを拒絶し始めた人間の姿でもありました。
感情があるために人付き合いができないなら、感情をなくせばコミュニティを作れるという究極の物語にもなっています。
しかしそれは現実の起きつつあるのです。
1979年の映画ですが孤立していく人間の姿は今と変わりません。