映画『星の王子 ニューヨークへ行く』ザムンダ国からクイーンズへ 奥さんを探しの旅


アフリカのザムンダ国の王子が、アメリカにお嫁さんを探しにいく物語『星の王子 ニューヨークへ行く』。エディ・マーフィーとアーセニオ・ホールがそれぞれ4役ずつ演じたコメディは、公開から何年経っても多くの人に愛されている作品の1つです。ここでは1988年に公開されたこの映画を通して当時のクイーンズや黒人文化に触れていきたいと思います。

『星の王子 ニューヨークへ行く』作品情報


星の王子ニューヨークへ行く [Blu-ray]

タイトル 星の王子 ニューヨークへ行く(Coming to America)
監督 ジョン・ランディス
公開 1988年12月17日
製作国 アメリカ
時間 1時間57分

Rotten Tomatoes

あらすじ

(引用:MIHOシネマ

ザムンダ国からクイーンズへ

アフリカのザムンダ国の王子アキーム。
21歳になり結婚する年齢となった彼ですが、なんとトイレも召使が手伝うという何にもやったことがない生活を送っていました。

しかしアキームはそんな生活に嫌気がさし、奥さんは自分で見つけたいと思うようになりました。
そして彼は初めてザムンダ国から外に出ることを決意したのです。

そんなアキームが向かった先はアメリカのニューヨーク州のクイーンズでした。
彼はそこで働きながら、奥さん探しをすることになったのです。

移民が多いとされるクイーンズ地区。
この当時はまだまだ治安の悪い地域でもありました。

ウォール街が世界の金融の中心となり、ニューヨークの人口も増加していく1980年代。
マンハッタンは世界の都市になっていく一方、貧しい人たちは家賃の高騰により都会に住むことができなくなってしまいます。

そんな彼らが住んだのがマンハッタン以外の地区で、『星の王子 ニューヨークへ行く』出てくるクイーンズもそんな場所でした。

この当時ニューヨークが抱えていた住宅問題は深刻で、アキームがクイーンズで借りた部屋に住んでいる人はたくさんいたのです。
何も知らないアキームが、外に荷物を置いておくと全て盗まれてしまいます。
これは当時の人々の置かれている状況をリアルに描いています。

さらにアキームが乗った地下鉄も、薄暗く落書きだらけです。
今のニューヨークの地下鉄からは考えられませんが、地下鉄の車両を見るだけで当時の治安の悪さを感じることができます。

しかし一方で誰でもアメリカンドリームを手にすることができる時代でもありました。
アキームが恋した女性リサ。
そのリサのことが好きなダリルの父親は、整髪料で成功し莫大な富を築いていました。

同じ黒人の中にも格差があり、それを描いていたのが『星の王子 ニューヨークへ行く』でもあったのです。

黒人文化

クイーンズに奥さんを探しに行ったザムンダ国の王子アキーム。
彼は髪の毛を切るために床屋に入りますが、そこにいた店員たちはボクシング談義に花を咲かせていました。

彼らはそれぞれの最高のボクサーの名前を挙げていました。

・シュガー・ロビンソン
・ジョー・ルイス
・カシアス・クレイ(モハメド・アリ)

因みにマイク・タイソンのことは新しく出てきたやつと言っていました。
1985年にプロボクサーになったばかりのマイク・タイソンですので、往年のスターを知っている彼らにとってはまだまだマイク・タイソンは新人だったのかもしれません。

それ以外にもアフリカからやってきたアキームのことを「クンタ・キンテ」と呼んだり、キング牧師にあったことがあるという床屋にいるおじいちゃんたち。

「クンタ・キンテ」とは、黒人奴隷を描いたテレビドラマ「ルーツ」の主人公の名前です。

随所に黒人文化を描いているのも『星の王子 ニューヨークへ行く』の特徴でもあるのです。

まとめ

エディ・マーフィーの代表作の1つでもある『星の王子 ニューヨークへ行く』。

この映画を見ると当時のNYのクイーンズの様子を知ることができます。

さらにコメディアン らしいエディ・マーフィーの面白さがたくさん詰め込まれているし、また黒人の文化にも触れることができる作品にもなっていました。