インディー・ジョーンズ シリーズの4作品目の『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』は1957年のアメリカ。ソ連とアメリカの冷戦時代に超能力戦争を始めようとするソ連。そのために利用されることになってしまったジョーンズ 一家。当時の冷戦を通して『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』を振り返ってみたいと思います。
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』作品情報
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タイトル | インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull) |
監督 | スティーヴン・スピルバーグ |
公開 | 2008年6月21日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 2時間2分 |
Rotten Tomatoes
あらすじ
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1957年、アメリカ国内で米兵に扮した女諜報員スパルコ率いるソ連兵の一団が米軍基地を襲撃。
彼らは、宇宙の神秘を解き明かす力を秘めているという“クリスタル・スカル”を探し求め、その手掛かりを辿っていた。
そしてそこには、なんとインディが捕らえられ、クリスタル・スカルの捜索を強要されていたのだった。
しかし、スキをみて脱出を図り、何とかスパルコの手を逃れたインディは考古学教授として赴任している大学へと舞い戻る。
すると今度は、彼の前に一通の手紙を携えたマットという青年が現われるのだが…。
(出典:https://www.allcinema.net/cinema/329623)
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ロズウェル事件
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の冒頭で登場するネバダ州にある施設。
この施設はエリア51と呼ばれているアメリカの軍事施設の1つです。
この施設にまつわる都市伝説がアメリカにはあり、エリア51には「宇宙人がいる」「UFOを隠してある」などと宇宙人に関わる伝説があります。
そしてそれは1947年に起きたロズウェル事件と関係があるとも言われているのです。
映画の中でもインディ・ジョーンズが「1947年に参加した調査」と言っていました。
インディも調査したとされているロズウェル事件とは、1947年にアメリカ軍がロズウェルで空飛ぶ円盤を回収したと言われている事件です。
当時軍は空飛ぶ円盤を回収したと発表しましたが、すぐにその内容を訂正し空飛ぶ円盤ではなく気象観測用気球だったと訂正しました。
このことから本当はUFOを回収してエリア51にはUFOに乗っていた宇宙人がいるのでは、という噂が立ち始めたのでした。
インディは「強い磁力を発しているバラバラの死体」と表現していましたが、これが噂となっている宇宙人なのでしょう。
そして10年後の1957年。
アメリカとソ連は冷戦に突入しています。
ソ連はこの宇宙人を兵器として使おうと考えていて、ソ連のスパイKGBにエリア51に侵入させたのでした。
ちなみにインディーがこのエリア51の施設から逃げる途中で、木箱にぶつかり中身が少しだけ見えているシーンがあります。
中身は金の聖櫃でした。
これはシリーズ第1話『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の秘宝だった《聖櫃》です。
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『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の最後でも政府によって回収された聖櫃は、極秘情報として開封が禁じられてエリア51に保管されていました。
そしてこの物語のヒロインが今回の『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』に登場したマリオンでした。
19年ぶりのシリーズ復活作品は、第1話にオマージュを捧げている作品にもなっていました。
冷戦
第二次世界大戦後に勃発した、ソ連とその支配下の共産圏の東ヨーロッパとアメリカをはじめとするする西側諸国の戦い。
ソ連とアメリカという2つの大きな国の間で冷戦がおきました。
次第に二カ国の間で緊張感が高まる中、それぞれが相手の国よりも優れた兵器の開発に乗り出します。
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の中でも共産主義対する反対運動が高まるアメリカで、密かに核実験が行われたりしていました。
共産主義反対のデモ運動も描かれていたりして、反共の雰囲気を感じ取ることができます。
一方、ソ連側も対アメリカのために超能力戦争を始めようと考えていました。
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の舞台は1957年なのでソ連の最高指導者のスターリンはすでに亡くなってしますが、そのスターリンの秘蔵っ子としてKGBの女性スパイが登場します。
冷戦時代のソ連とアメリカの戦いが『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』の中にそのまま反映されていて、KGBとインディー達の戦いとして描かれていました。
学びポイント
19年ぶりに作られた『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』では、1957年当時のソ連とアメリカの関係性を描いた作品になっていました。
さらにアメリカの都市伝説の1つであるロズウェル事件も関係させていて、地球外生命体を挟んでのKGBのインディー・ジョーンズの戦いになっています。
今でも言われているエリア51の秘密や、冷戦時代のアメリカとソ連の関係性を知ることができるのが、シリーズ4作品目となる『インディージョーンズ 』でした。