映画『スパイダーマン3』内容と感想 スパイダーマンの前に現れた敵は自分自身だった


サム・ライミ版のスパイダーマンの最後の作品『スパイダーマン3』。スパイダーマンとしてヒーローになって調子に乗ってしまうピーター。そんな心のすきに入り込んできたのは復讐心でした。スパイダーマンの最後の敵は他の誰でもない自分自身だったのです。

『スパイダーマン3』作品情報

タイトル スパイダーマン3(Spider-Man 3)
監督 サム・ライミ
公開 2007年5月4日
製作国 アメリカ
時間 2時間19分

Rotten Tomatoes

『スパイダーマン3』あらすじ


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スパイダーマンはいまやニューヨークの市民から絶大な信頼と賞賛を集めるヒーローとなり、恋人MJへのプロポーズも決意し、順風満帆のピーター・パーカー。

ところがMJのほうは出演した舞台が酷評され気分はどん底。

そんなある日、謎の黒い液状生命体がスパイダーマンに取り憑き、そのスーツを黒く染め上げる。

黒いスパイダーマンの戦闘能力は、なぜかこれまでよりも格段に高まっていた。

しかし同時に、ピーターの心にもある変化が生じていた。

そんなスパイダーマンの前に現れる3人の敵。

ピーターの伯父ベンを殺害した真犯人で物理実験場に迷い込んで“サンドマン”と化したマルコ、死んだ父の復讐に燃え“ニュー・ゴブリン”へと変身したハリー、そしてピーターへの激しいライバル心から黒い生命体に支配されついには最凶の敵“ヴェノム”となってしまった同僚カメラマンのエディ。

三者三様のスーパーパワーを備えた彼らは、自らの内なる悪に苦悩するスパイダーマンに容赦なく襲いかかるのだった。

(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=325627)


調子に乗ったピーター・パーカー

出典:IMDb

スパイダーマンはNY市民に愛される存在とな李、喜ぶピーター・パーカー。
スパーダーマンは子供達の憧れであり、市民のヒーローでした。
町中がスパイダーマンであふれている事にピーターは浮かれてしまいます。

子供の頃からいじめられっ子だったピーターにとっては夢のような時間です。
さらに子供の頃からの憧れだったMJが自分の恋人ということもあり、全てが順調に進んでいました。

しかしあまりにも夢のような時間を過ごしていたピーターは、その時間に飲み込まれてしまい自分を見失い始めていました。
だんだん調子に乗ってしまったのです。

そのため恋人のMJが落ち込んでいる事に気がつきません。
「大丈夫」とだけ言い、本気で彼女に向き合おうとはしませんでした。

周りが見えなくなったピーター。
そんなピータの心は隙だらけになってしまっていたのです。

復讐心に取り憑かれたピーター

出典:IMDb

調子に乗って隙ができてしまったピーターの心に入り込んだのは復讐心でした。
ベンおじさんを殺した犯人が別だったと知ったピーターは、犯人に復讐する事に取り憑かれてしまいます。

さらにハリーにMJを奪われたピーター。
原因は自分にもあったのに、ハリーに復讐しさらにMJさえも憎んでしまいます。

自分の心の闇に取り憑かれたピーターには昔の面影もありません。
完全に自分自身を見失っていました。

さらに復讐を抱く時間が長くなったピーターは、それをぬぐいさる事すら難しくなっていたのです。
必死の思いで復讐という寄生虫を体から追い出したピーター。
しかしピーターのせいですでに周囲には不幸なことが起きていたのです。

ハリーの顔と心を傷つけたピーター。
MJを人質にされてしまったピーター。
エディをクビにしたピーター。
全てピターの心の闇が起こした出来事でした。

周りを傷つけてしまい落ち込むピーターに声をかけたのは、メイおばさんでした。
彼女はピーターに「自分を許すことから始めなさい」と言いました。

ピーターが自分自身を許しそして周りを許したその時、始めてスパイダーマンとしてピーターは復活したのでした。

感想

最後にスパイダーマンの前に現れた敵は、自分自身の心の闇でした。
誰もが心に闇はあります。
その闇に支配されないように日々生活をしているのですが、ついつい調子に乗ってしまったピーターはその闇に支配されてしまいました。

あれだけ心優しくて善人だったピーターですら闇に支配されると、あっという間に自分を見失ってしまいました。
しかもその闇でいる状態は本人にとっては心地よいのです。
気持ちよくてそのままでいたいと思ってしまうほど、闇に支配されることは危険なことなのです。

闇に支配されている時間が長かったピーターは、結局自分のせいで周りを苦しめていました。
そしてそのせいで大切な人まで失ってしまったのです。

全ては自分の責任で起きたことです。
エディはヴェノムとなってしまったのも元はと言えばピーターのせいでした。

辛いことがあるとどうしても嫌な気持ちになり復讐心が芽生えてしまいます。
それをコントロールし健全な心でいることが大事なことなのか、ピーター・パーカーを通して知ることができます。

そして人はいつでもヴェノムになってしまうのです。
スパイダーマンでいるために私たちは日々葛藤しているのかもしれません。

スパイダーマンとヴェノム。
表裏一体の物語が『スパイダーマン3』でした。