1973年に公開された『ソイレント・グリーン』。50年後の未来は荒廃した世界になっていましたが、そこには隠された恐ろしい事実があったのです。未来への絶望から作られた映画は果たしてフィクションなのでしょうか?
『ソイレント・グリーン』作品情報

タイトル | ソイレント・グリーン(Soylent Green) |
監督 | リチャード・フライシャー |
公開 | 1973年6月9日 |
製作国 | アメリカ |
時間 | 1時間37分 |
Rotten Tomatoes

『ソイレント・グリーン』あらすじ
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2022年、爆発的な人口増加と環境汚染に見舞われたニューヨーク。
合成食品ソイレント・グリーンの製造会社社長が殺された事件を捜査する警官は、背後に食糧危機打開のための政府の陰謀がある事を知る……。
(出典:http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=13059)
未来への絶望

出典:IMDb
『ソイレントグリーン』の世界は2022年。
この映画が公開されたのは1973年。
50年後の未来を描いた作品でしたが、そこに描かれた世界は荒廃した世界でした。
ロボットと共存しスター・トレックのような近代的なな未来ではなく、人口が増え食料がなくなり暴動が起こるような暗い世界だったのです。
人口の増加・自然破壊によって海や緑がなくなってしまった世界、そこで生き残るためには政府から配給される食物や水をもらうしかありません。
充分な食料をもらえずに配給日には暴動がおきます。
家もなく外で生活をしている人がほとんどですが、金持ちで裕福な人たちもいます。
明らかな格差社会になっていたのが2022年です。
刑事が「職業は?」と聞くと「富豪だ」と答えるほど、金持ちが職業のように扱われています。
さらにある一部の女性がは家の家具のような存在になり、本と言われる知識のある人も樽座する世界でした。
今の現状からは考えられないほどの世界でしたが、1973年ごろには未来に希望を見いだせなくなっていたのです。
『ソイレント・グリーン』はそんな流れからできた作品の1つでもあるのです。
過去と変わらない問題

出典:IMDb
未来への絶望と、映画の中のような世界にならないために未来への希望も込められれて作られた『ソイレント・グリーン』。
この中で扱われている問題は依然として現代にも大きな問題となっていることです。
今作られる映画でも「食料問題から人口を減らしてしまおう」とされる作品が多いのです。
1973年の頃と全く変わっていなかったのです。
『ソイレント・グリーン』ほどまで世界は荒廃していませんが、これに近づいているとも言えなくありません。
人々の間の格差は大きくなり、温暖化による問題など現代でも大きな問題となっています。
暑さにより住めなくなりつつある世界。
もちろん農作物も育ちません。
この現象は現在の深刻な問題の1つであり、それによる気候変動難民が激増しているのも事実です。
1973年に人類への警告の1つとして作られた『ソイレント・グリーン』は、現代の人々への警告でもあります。
50年経っても変わらない問題を抱えている人類。
2006年に亡くなった監督のリチャード・フライシャーは今の社会をどう見ているのでしょうか?
まとめ
2022年の世界は希望がない未来でした。
日々の生活に精一杯の人類ですが、それを仕切っている権力者たちには隠している事実があったのです。
最後になっている驚きの事実をみると、怖く恐ろしくなってしまいます。
そんな事態にならないためにも、地球に対して向き合う必要があると実感するのが『ソイレント・グリーン』です。