『007』シリーズ5作目となる『007は二度死ぬ』の舞台は日本。ジェームズ・ボンドは日本で悪の組織スペクターの基地を探すことになりました。上空からスペクターの基地を探すボンドを助けたのが、Qの作った「リトル・ネリー」です。ここでは「リトル・ネリー」の秘密に迫ってみます。
『007は二度死ぬ』作品情報
タイトル | 007は二度死ぬ(You Only Live Twice) |
監督 | ルイス・ギルバート |
公開 | 1967年6月17日 |
製作国 | イギリス |
時間 | 1時間57分 |
あらすじ
(引用:MIHOシネマ)
リトル・ネリー
CORGI 1/36 007は二度死ぬ ジャイロコプター (リトル ネリー)
日本にやってきたジェームズ・ボンドが、スペクターの基地を探すためにMにお願いしたのが「リトル・ネリー」。
その後、Qがリトル・ネリーを持って日本にやってきます。
ジェームズ・ボンドが「最高の彼女」と呼ぶリトル・ネリーは、小型でとても速いオートジャイロで、ボンド好みの「彼女」でした。
しかもリトル・ネリーには、Qが手を加え戦闘用に改造されています。
[box class=”yellow_box” title=””]・マシンガン:2丁
(90m先まで標的にできる焼夷弾を使用)
・ロケット弾:2本(前方)
(熱感知ミサイル)
・火炎銃:2丁(後方)
(標的:70m)
・煙幕発生器(横)
・空中機雷[/box]
これだけの装備を備えたリトル・ネリーで、ボンドは基地を探しに空へ飛び立っていきました。
リトル・ネリーの裏話
映画『007は二度死ぬ』でジェームズ・ボンドが乗ってリトル・ネリーは、実は発売前のオートジャイロでした。
美術スタッフがたまたまラジオで空軍中佐の製作したオートジャイロが発売されることを耳にし、映画の中で使用することを決めたのです。
その後オートジャイロを、蜂を連想させる黄色と黒の縞模様の戦闘用に改造します。
そして、いよいよ日本での撮影が始まったのです。
オートジャイロのパイロットは、オートジャイロを開発したウォリス中佐です。
彼は監督の注文通りに何度もオートジャイロに乗り空を飛びました。
実際に46時間撮影したそうですが、劇中の中で使用されているのはたったの7分半でした。
順調に進んでいた撮影でしたが、痛ましい事故が起きてしまいます。
それはリトル・ネリーとヘリコプター4機の撮影を行っているときに起きました。
空中カメラマンの乗ったヘリコプターの真下に、別のヘリコプターがやってきたとき上昇気流が発生し、回転翼がカメラマンの脚に直撃してしまいます。
直撃したヘリコプターはそのまま墜落してしまいますが、パイロットは無事でした。
しかしカメラマンは、脚がほとんど切れた状態で病院に担ぎ込まれます。
結局、本人の意志で足を切断することになってしまいました。
CGなどない時代、まさに命懸けで撮影に臨んでいたのです。
『007は二度死ぬ』の中でとても印象に残るのがオートジャイロ「リトル・ネリー」のシーンですが、実は大変な思いで撮影されたシーンでもあったのです。
(参考資料:DVD『007は二度死ぬ』)
まとめ
日本が舞台となったことで、私達日本人も親しみを感じてしまう映画『007は二度死ぬ』。
スペクターのボスのブロフェルドがついに姿を表したり火山下の巨大な基地など、とても印象深い作品でもありました。
その中でも記憶に残っているのが「リトル・ネリー」で、Qの作ったスパイグッズの中でも上位に入るグッズです。
たくさんの武器が隠された可愛い小型のオートジャイロでしたが、作品の裏には撮影中の苦労が隠されていたのです。