『地獄の7人』『地獄のヒーロー』『ランボー/怒りの脱出』の共通点


1984年から1985年に公開された『地獄の7人』『地獄のヒーロー』『ランボー/怒りの脱出』。この3本の作品には大きな共通点があり、どれも「ベトナムに残されている戦争不明者を救出に向かう」という内容の映画になっていました。ここでは捕虜となっているアメリカ兵救出を描いた3本の作品を比べてみます。

地獄の7人


地獄の7人 (字幕版)

タイトル地獄の7人  (Uncommon Valor)
監督テッド・コッチェフ
公開1984年6月2日
製作国アメリカ
時間1時間45分

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1972年ベトナム戦争で息子が行方不明になってしまったローズ大佐は、その後10年かけて息子が捕虜になっているかもしれない場所を探し出します。

そして息子と同じ部隊だった兵士5人と父親がベトナムで行方不明になっている若い兵士と共に7人でラオスにある捕虜キャンプに息子たちを救出に向かいました。

映画『地獄の7人』では、1973年にベトナムで捕虜となっていたアメリカ兵が帰還する様子も描かれています。

実際1973年のベトナム和平協定で(パリ協定)で、アメリカ軍のベトナムからの完全撤退などが約束され、その際に捕虜となっているアメリカ兵の帰国も約束されました。

しかし『地獄の7人』のローズ大佐の息子は戻ってこず、生死も分からない状態でした。

ニュースでは「戦争行方不明リストには2500名の兵士の名前が載っている」とされ、ローズ大佐は息子が生きていると信じ救出へ向かったのでした。

地獄のヒーロー


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タイトル地獄のヒーロー(Missing in Action)
監督ジョセフ・ジトー
公開1985年6月8日
製作国アメリカ
時間1時間41分

原題が「Missing in Action」とまさしく「戦闘中行方不明」というタイトルの映画『地獄のヒーロー』。

陸軍特殊部隊のブラドック大佐はベトナム戦争中に戦犯として勾留され捕虜となりますが、その後収容所から脱出してアメリカへ帰国しました。

アメリカとベトナムは戦争不明者をめぐって交渉を行いますが、ベトナム側は捕虜がいることを認めません。

アメリカにとってはブラドック大佐の証言が唯一の証拠でしたが、ブラドック大佐自身は捕虜がいる証拠を示すためにたった1人で仲間を助けに向かいました。

映画『地獄のヒーロー』の中では、「ベトナム戦争で行方不明のアメリカ兵2500名余り」とされていましたが、その真実は明らかになっていたいためブラドック大佐は捕虜がいることを証明するためにベトナムに向かうということになっていました。

ちなみにブラドック大佐はタイのバンコクで輸送手段や武器を調達し、ボートで収容所を目指しました。

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『ランボー/怒りの脱出』


ランボー:ファーストブラッド パートII (怒りの脱出) (字幕版)

タイトルランボー/怒りの脱出(Rambo: First Blood Part II)
監督ジョージ・P・コスマトス
公開1985年8月3日
製作国アメリカ
時間1時間36分

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ベトナム帰還兵であるランボーに与えられた新たなミッションは、ベトナム捕虜収容所に潜入すること。

アメリカ兵が捕虜になっている場所はランボーがかつて脱走した収容所付近ということもあって、ランボーは再びベトナムに向かうことになりました。

『ランボー/怒りの脱出』の舞台は1985年ですが、映画の中では「今でも2500人のアメリカ人が東南アジアで行方不明だ」ということになっています。

その理由として「1972年に45兆円の戦争賠償金を払うはずだったのに、議会がそれを拒否して捕虜が残ってしまった」と説明されていました。

物語自体は捕虜となっている兵士はいないとしたいアメリカ政府によって裏切られてしまったランボーが、たった1人で捕まっているアメリカ兵を救い出すという展開になっていました

『ランボー/怒りの脱出』では、タイに用意された極秘作戦の基地からランボーはラオス経由で空からベトナムに向かい、パラシュートでベトナムに進入していました。

まとめ

1980年代中盤にベトナム戦争不明者の救出を描いた作品が3本製作されたことは、当時のアメリカで起きていたことを感じることができます。

アメリカとベトナムは国交正常化に向けて話し合いを進める中で行方不明者に対する交渉が行われましたが、進展が遅かったこともあり様々な憶測が生まれることになりました。

その1つがベトナムにはまだアメリカ兵が収容されているという説で、それを政府は隠しているというものでした。

『地獄の7人』『地獄のヒーロー』『ランボー/怒りの脱出』は3本ともフィクションですが、同じ時期(国交正常化前)にこの3本が作られことから、当時のアメリカの世論や風潮などを感じることができます。